エア・カナダ、09年は結果的に好調−カルガリー線は4、5月がカギ

  • 2009年12月9日
 エア・カナダ(AC)日本地区旅客営業・マーケティング本部長のワイス貴代氏は12月9日、6月1日の同職就任以降を振り返り、「難しい1年であったが、結果的に年末は笑顔で迎えられている」と語り、運航実績が好調に推移していることを示した。新型インフルエンザの影響はあったものの、運賃戦略などもあって「他社よりも早く回復できた」といい、夏のイールドも「他のアジア路線と比較しても非常に良かった」という。11月以降も高いロードファクターを実現している。

 一方、2010年3月27日から運航を開始する成田/カルガリー線については「未知の世界」とし、販売戦略を策定中であると説明。特に、需要が期待できる夏の旅行シーズンまでの4月と5月が「チャレンジ」だ。現在のところ周遊とモノ、以遠の3通りの需要すべてを取り込みたい考えで、アルバータ州観光公社と共同で消費者向けにキャンペーンやプロモーションを1月から2月にかけて計画しているほか、旅行会社向けのブッキング・キャンペーンなども検討する。運賃面でも「本社に状況を伝えながら戦略的にバランスを取って設定していく」方針。さらに、カナダ全体についても、カナダ観光局(CTC)などと協力し、デスティネーションのブランド力を向上し、イールドを引き上げたい考えだ。

 12月8日には、旅行業界関係者を対象に「エア・カナダ ナイト」を開催し、レセプションの前にプレゼンテーションを実施した。この中でカルガリー線が北米6都市に同日乗継可能であることや、米国の入国審査が可能であることをアピール。復路の国内線/国際線の乗り継ぎの場合MCTが40分であるなど、バンクーバー、トロントと比較しても利便性が高いことも説明した。

 なお、レセプションの冒頭、日本旅行業協会(JATA)VWC2000万人推進室室長の澤邊宏氏が挨拶に立ち、参加者に対してビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)の重点デスティネーションとしてカナダに取り組むことの意義を説明。澤邊氏は「カナダが20万人規模のデスティネーションになっているということは、旅行業界がビジネスチャンスを失っていることを意味する」と語り、協力してカナダ旅行を盛り上げる必要性を訴えた。


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