ハイアット・カンクン、日本市場に強い期待、特別サービス充実で誘客へ

  • 2009年11月2日
 ハイアット・リージェンシー・カンクンは、日本市場に大きな期待を寄せている。このほど来日した同ホテル・セールス&マーケティング部長のフェルナンド・クインザ氏は、「パーソナライズした高いレベルのサービスを好む」「ハイアットブランドの認知度が高いこと」などを期待の理由として説明。また、日本人宿泊者数は全体で4位か5位でアジア圏では最も多いという。2009年の日本人宿泊者数は6月末で累計15%減となったものの、10月には月間300室600人の日本人を受け入れており「市場の回復が始まっている」と期待を示した。

 館内では、ワードローブやスリッパなど通常、客室のクラスによっては提供しないものを日本人には提供するほか、ツインベッド、バスタブも確約。日本のニュースを日本語で抜粋して毎朝届けるサービスも実施している。クインザ氏も、今回のセールスコールで2週間かけて旅行会社やオペレーターをまわるなど力を入れている。その際に、直接担当者と話すことで「本当に必要なサービスが何かを聞き、我々の付加価値として提供する」ことが大きなねらいといい、ホテルからの“押し付け”ではなく、ニーズにあった特別なサービスを充実することで日本人宿泊者の増加につなげたい考えだ。

 こうした姿勢に対して、旅行会社の反応は「非常にポジティブ」という。旅行会社にとって高単価なメキシコツアーは貴重で、今後の期待も大きいことも背景にあるだろう。

 なお、ホテルはプンタ・カンクン地区に位置しており、同地区では唯一の5ツ星で、インターナショナルチェーンとしても唯一という。「ユカタン半島最大の繁華街」が徒歩圏内にあることが強みであるほか、全ての部屋から海が見えることも特徴だ。客室数は295室で、クインザ氏は「大きすぎないため、サービスも行き届く」と自信を見せた。