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仏・ニース、日本市場に適した商品開発に意欲−カーニバルなどイベントも

  • 2009年10月7日
 ニース観光・会議局は、日本市場のニーズに応え、日本人訪問者数増加につなげたい考えだ。フランス観光開発機構(旧フランス政府観光局)によるワークショップの開催に合わせて来日した同局局長のドゥニ・ザノン氏が本紙取材に答えた。ザノン氏は「これまで以上に日本市場のニーズを吸い上げ、それに応えていきたい」とし、サービスレベルや安全、街の美化など受け入れ態勢の整備を進める考えを説明。商品開発でも、すでにマルシェでの買出しから同行できるミシュランの星を獲得したシェフによる料理教室を実施しており、「日本人好みでは」と期待を示した。

 現在の日本人訪問者数の動向についてザノン氏は、「景気などによって多少の減少はあるが、他市場に比べて安定している。この10年ほどは堅調な推移を続けている」と分析。これに加え、日本人が「さまざまなアクティビティに興味を示す質の高い旅行者」であり「旅行支出も高い」ことから、重要視しているという。日本市場に対する戦略としては、「これまでもコンスタントに来日し、旅行業界と綿密な関係を構築できている」ことから、この関係の維持が重要と指摘した。

 具体的なプロモーション方針では、126回の歴史があるカーニバルなどのイベントを打ち出す。カーニバルは来年2月に開催予定で、今年のテーマは環境をテーマにしているという。また、来年はフランス領となってから140周年で、記念イベントも予定されている。このほか、「フレンチ・リヴィエラ・パス」の活用を促進したいという。これは利用制限時間によって24時間、48時間、72時間の3タイプがあり、モナコを含むコート・ダジュール全体でバスの利用やワインの試飲、観光スポットや美術館の見学ができるプリペイド式の共通パス。旅行業者や団体向けの特別条件もあるという。