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ゴールドコースト観光局、下期は「好感触」−素材の多様性を武器に需要喚起

  • 2009年9月2日
 ゴールドコースト観光局アソーシエイト・ディレクター(インターナショナル)のドナ・カー氏は9月1日、本紙の取材に対して需要が回復傾向にあることから「下期は良い結果を残せる」と期待を示した。今後の戦略としては、引き続きアクティビティや素材の多様性を武器に、さまざまな顧客層の取り込みをねらう。来年度のプロモーションも「多様な方法で展開」し、需要喚起につなげる方針だ。

 現在の日本市場については、ジェットスター航空(JQ)が直行便の運航を開始した結果、1月から4月までの日本人訪問者数が「この5年で初めてプラス成長した」と大きな効果があったことを説明。新型インフルエンザの発生で5月と6月は教育旅行を中心に打撃を受けたものの、8月から10月の予約動向は「非常に良い数値」で、11月は「軟調」、12月は「問題ない」との分析。ただし、新型インフルエンザにより、教育旅行だけで約1万人の取り消しが発生したと考えられるため、通年でのプラス成長は困難との見方だ。

 今後の戦略としては、「すべての人それぞれに満足できる何かを提供できる(something for everyone)」という多様性を活用する。また、1つの素材をフックとして前面に打ち出す場合には、新たな切り口も模索する方針。例えば現在展開中の、ビーチの楽しみ方の新しい切り口として打ち出したビーチクラブのプログラムは「成功している」との評価で、新たに教育旅行や企業団体をターゲットにしたプログラムも開発した。

 なお、クイーンズランド州観光公社日本代表の西澤利明氏も、ショッピングやナイトライフ、ゴルフ、テーマパーク、世界遺産などの多様性を備えており、「ただのビーチリゾートではなく、外国の生活スタイルを楽しみながら、さまざまなアクティビティができる」デスティネーションであると指摘。その上で、「ゴールドコーストの潜在的な需要が再び拡大している」と分析した。