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アクセスランキング、1位は旅行業未登録社の事故、上期パッケージ取扱数も

  • 2009年8月1日
[総評] 今週は、月曜日に掲載した北海道のツアー登山事故に関する続報が1位になりました。ツアーを企画・催行したとされるオフィスコンパスが、旅行業登録をしていなかったことを伝えたものです。茨城県商工労働部観光物産課によると、7月28日に観光庁の担当官とともにオフィスコンパスの代表へのヒアリングを実施したそうです。

 茨城県側の担当者は、営業実態が旅行業にあたるか否かの判断には「これまでの“ツアーのようなもの”の実態を調べる必要がある」と話しており、今しばらく時間がかかるようです。警察では業務上過失致死で捜査を進めており、警察が旅行業が未登録であった件を捜査するかも含めて、連絡を取りながら調査するとの方針でした。

 また、5位はホールセラー4社が発表した上期のパッケージ取扱見込み人数となっています。興味深いのは、各社ともに4月から9月の期間で前年の水準を確保する見込みであることです。旅行需要は、1月から4月は燃油サーチャージの値下げや円高効果で回復しつつあったものの、新型インフルエンザの発生で5月と6月に大きな打撃を受けました。10位に入った上半期の出国者数の記事でも、出国者数の大きな減少をお伝えしており、4月は1.1%減(約120万人)、4月から6月の累計では13%減(約324万人、推計値含む)となっています。

 こう考えますと、5位のホールセラーの予測は、新型インフルエンザによる不振を7月から9月でカバーし、上期全体では前年並みかそれ以上になるとの見通しであることが読み取れます。これがパッケージのみの傾向であるのか、あるいはFITやグループ、業務渡航なども7月から9月に回復するのか、気になるところです。残り3ヶ月の出国者数の推移を待ちつつ、全体的な動向について取材を進めたいと思います。

 なお、ホールセラー各社は下期に、取扱人数を前年比5%増から15%増に拡大することをめざしています。燃油サーチャージ復活や航空会社の路線計画のといった懸念材料はありますが、夏の需要も回復傾向と聞きます。ぜひとも、海外旅行に行こうという消費者がさらに増えることを願っています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(7月第5週:7月27日〜7月31日18時)

第1位
美瑛岳死亡事故、「主催」会社が旅行業未登録−茨城県が調査開始(2009/7/27)

第2位
エア・アジア、台湾に就航、383席のA330でデイリー運航−初便搭乗率約90%(2009/7/27)

第3位
キャセイパシフィック航空とタイ国際航空、中部路線を増減便−8月31日まで(2009/7/28)

第4位
ルフトハンザ・ドイツ航空、成田/ミュンヘン線の機材を大型化−週595席増(2009/7/30)

第5位
JTB、日旅、KNT、ジャルパック、上期販売見込み人数出揃う−前年並みは確保(2009/7/30)

第6位
KNT、事務関連の子会社3社を合併−業務効率化、受注の拡大めざす(2009/7/28)

第7位
コンチネンタル・ミクロネシア航空社長にダンカン氏−日本の体制は変更なし(2009/7/27)

第8位
中部/パリ線、「最後まであきらめない」−川上社長、存続要望再び(2009/7/31)

第9位
HIS、6月の海外旅行取扱高は33%減−新型インフルで全方面に影響ひびく(2009/7/28)

第10位
上半期の出国者数は1996年以来のワースト2位−03年に次ぎ、6月は21.3%減に(2009/7/29)