にっぽん丸、より快適に、上質にハード面を大幅改装−来年3月下旬デビュー

  • 2009年7月31日
 商船三井客船は7月29日、2009年3月にデビューする改装「にっぽん丸」の概要について中間報告を実施した。今回の改装の目玉となるのは、ハード面では客室の増設および改善、パブリックスペースの拡充、上陸用テンダーボートの新設、船体塗装の一新など。サービス面ではスイートにバトラーサービスに似た専用サービスを導入するほか、モーニングコーヒーをはじめとする食事面の改善、海洋ブロードバンドサービスの導入をはかる。なお、改装のためのドック入りは11月、改装後の営業航海開始時期は3月下旬ごろを予定している。

 今回発表された内容は、ハード面に関してはほぼ決定しているもののソフト面についてはさらなる改善案の導入をはかるという。個々の内容については、上級客室を中心に18室増設し、客室総数が184室から202室に増加。同時に乗客定員が368人から398人(いずれもツインベース)となる。最上級客室となる79平方メートルの「グランドスイート」には、12メートルの大型バルコニーやジャグジーを備えたオーシャンビューのバスルームを設ける。また、全客室をリニューアルする。

 パブリックスペースにはメインダイニングに加え、より上質なディナーを提供し、寿司バーも備えた「プレミアムダイニング」を新設する。なお、両ダイニングで提供するワインは、ソムリエの田崎真也氏が監修するという。さらににっぽん丸のテーマである「食とくつろぎ」の充実をはかるため、「ホライゾン・ラウンジ」ではモーニングコーヒーと紅茶について、オリジナルブレンドのものを提供。さらにリドテラスにグリルを新設してハンバーガーやホットドッグを、同じく新設のスポーツバーではアイスクリームやフローズンカクテルなどを提供する。7デッキにはスタジオとジム、そしてスパも新設。スパはフランスの有名ブランド「テラケ」と提携し、専用デッキやドリンクカウンターを設置してリラックスした空間に仕上げる。さらに、寄港地への上陸用テンダーボートを新型に変更し、あわせて船体側面にテンダー乗降用プラットフォームを新設する。これにより、直接接岸できない港でも、安全・快適に上陸できるため、高齢者が多い日本人乗客の利便性が向上する。