プリンス、タイに初進出、チェンマイに10月開業予定−日本人は8%めざす

  • 2009年7月24日
 プリンスホテルは、チェンマイに「プリンス・クンパヤ・リゾート&スパ・チェンマイ」を開業する。プリンスホテルにとってタイ初進出となる。すでにソフトオープンしており、10月のグランドオープンをめざす。このほど来日した同ホテル総支配人の松本英夫氏は、日本市場での目標として「チェンマイの魅力を打ち出し、幅広い層を取り込むことで、全宿泊者に占める日本人の割合を8%に引き上げたい」と意気込みを見せた。

 「クンパヤ」とは王宮を意味し、宿泊者一人ひとりを「王」として迎えるメッセージをこめている。客室数は85室で5室がスイートルームの構成。空港や旧市街などに車で15分程度の距離でありながら、自然に囲まれた好立地を確保した。競合ホテルが現代的なデザインを取り入れるなか、伝統的なデザインを重視し、調度品や内外装にもチーク材を多用してチェンマイの文化を感じられるように工夫。全客室にバスタブとシャワーブースを設けていることも特徴だ。また、全長100メートル以上のプールも設けており、特にファミリー層の支持を見込む。ファミリー層については、他の高級ホテルが「子供連れでは泊まりにくい雰囲気」であるのに対して差別化し、取り込みをはかる。

 日本人の比率については、「何もしなければ3%程度」といい、タイ国政府観光庁(TAT)や航空会社と協力して積極的なプロモーションを展開する方針。具体的にはプリンスホテルのネットワークを活用し、母娘などの顧客層の取り込みをめざすほか、タイが好きなリピーターの誘致などに取り組む。また、ゴルフ場が多数そろっていることや物価が安い点なども魅力として打ち出したい考え。このほか、ロングステイやタイ国内に駐在する日本人の需要も獲得をめざす。