JTB中部、夏の海外旅行は韓国、ハワイが人気−旅行意欲根強く予約は間際化

  • 2009年7月14日
 ジェイティービー(JTB)中部によると、7月から9月までの夏休み期間の海外旅行予約が人員ベースで前年比6.9%減と推移している。新型インフルエンザの影響で7月・8月は予約申込み時期が通常より遅れていることもあり、7月は9.9%減、8月は22.6%減と伸び悩んでいるものの、早期から受注が好調だった9月は34.5%増と大きな伸びを示した。JTB中部では予約の間際化が進んでいることから、今後の伸びを見込み前年並みに推移すると予測している。また、従来のピーク期であるお盆の受注は減っており、7月前半や9月が好調だ。これは、新型インフルエンザの影響で春の旅行を見合わせた人が秋に移行している傾向が強いためで、予算や行き先を見直しても旅行に行く旅行意識の根強い人が増えているとみている。

 海外旅行予約の方面別で最も人気なのは円高傾向にある韓国で、次いで燃油サーチャージ額が大幅に値下がりしたハワイ、次いでグアム・サイパンとなった。これに対し、旅行日数が長く早期に計画する傾向のあるヨーロッパは申込みが新型インフルエンザの影響で遅くなっており伸び悩んでいる。また、中部国際空港から出発する直行便の運休などにより、オーストラリアやアメリカへの予約が減少している。中部出発のツアーでは、前年に四川地震や食の問題などで大幅に減少していた中国が120%増と好調で、韓国も45%増となっている。また、商品では家族向けの「わいわいファミリー」が80%増と好調だ。JTB中部では、割安感のある料金設定や特典などの充実が奏功したと分析する。今後は、9月の大型連休にあわせたチャーター便および、臨時便を利用しアジア方面のツアーを打ち出して、取り込み強化をはかる。

 出発日のピークは9月19日で、20日、18日と続くが、この次は7月18日、8月12日、7月16日と分散化する傾向があるようだ。


※なお、文章中の前年比はいずれも7月3日現在の数値。中部8県のJTBグループ店舗の受注状況および、エースJTB、ルックJTBの予約状況をもとにまとめた。