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上海万博、100万人の送客に期待−JTBなど10社が入場券の販売開始

  • 2009年6月26日
 ジェイテービー(JTB)や旅行会社など10社は7月1日、上海国際博覧会入場券の販売を開始する。2009年3月に上海万博入場券の日本地区総代理店となったJTBが、旅行会社やチケット販売会社9社と販売契約した。JTB中国執行役員営業統括部長東京支店長の関根勲氏は、「史上最大規模の上海万博は日本の旅行業界にとっても大きな期待」と話し、「関係各社で協力して認知度をあげ、送客につなげたい」と意気込みを見せた。

 2007年の上海への日本人訪問者数は約115万人。2008年は食の問題や四川地震などの影響で約110万人に減少したものの、上海市旅遊局では、上海万博への海外からの来場者数を350万人と見込んでおり、そのうち日本人入場者数は100万人を期待する。今回入場券を販売する10社も「まずは60万人の送客をめざす」との目標を掲げ、100万人の送客につなげたい考えだ。販売する会社は、JTBのほか、エイチ・アイ・エス(HIS)、近畿日本ツーリスト(KNT)、全旅、トップツアー、西鉄旅行、日本旅行、阪急交通社、名鉄観光サービス、ぴあの10社。

 中国2010年上海万博海外推進室によると、6月上旬時点で239の国と地域の参加が決定しており、会場の建設準備も進んでいるという。日本では、イベントや日本語版公式雑誌の発行、ホームページの充実などに取り組んでいる一方で、認知度が低いことを課題と認識。同推進室日本事務所総務本部長の鈴木敬行氏は、「入場券販売を後方支援するため注力していく」と話し、各社の商品造成への協力を約束。具体的には、企業の社員旅行などに対して一定枚数の無料入場券の提供などを検討しているという。旅行会社各社でも、企業のインセンティブや自治体による招待旅行などの需要を見込んでおり、団体や法人向けに営業を強化する方針。


▽旅行会社各社、入場券単体販売は個別に対応

 団体券は、ぴあをのぞく9社が取り扱う。このほかの入場券単体の販売は、各社がオンライン販売や店頭販売など個別の対応をとっている。JTBとぴあはオンライン販売のみで、HISはトラベルワンダーランド新宿本社で販売する。KNTと日本旅行はグループの店頭で販売。全旅、トップツアー、西鉄旅行、阪急交通社、名鉄観光サービスでは各部署への問い合わせベースとなる。

 上海万博の入場券は、指定日、通常日、普通券、得割券、回数券など全部で8種類。今回発売となるのは、3200円の指定日普通券、および2500円の通常日普通券。指定日は開幕や閉幕、中国の祝日にあたる5月1日から3日、10月1日から7日、10月25日から31日の17日間で、これら以外が通常日となる。入場券自体は券種によって色と版式を変えており、名刺サイズにすることで携帯の利便性を向上した。