PTS、リージェント・セブンシーズの「GMA」めざす−目標売上は初年度1億円

  • 2009年4月22日
 4月1日からリージェント・セブンシーズ・クルーズの日本地区総代理店(GSA)となったトラベル・アライアンス(TA)と実際の業務を受託したPTSは4月21日、記者会見で今後の戦略を説明した。TAの代表を務める高橋光彦氏はクリスタル・クルーズの立ち上げなどにかかわってきた経験から、「クルーズの本当の価値を伝えることがクルーズ振興につながる」と言及。その上で、PTS執行役員・事業部長の祖師英夫氏とともに、「リージェント・セブンシーズ・クルーズの価値を前面に打ち出してブランドを構築する。GSA(General Sales Agent)の業務だけではなく、『GMA(General Marketing Agent)』をめざす」方針を強調した。

 「GMA」の考え方の背景には、例えば3ツ星と5ツ星の船がパンフレット上ではすべて同様に見栄え良く描かれ、本来の船内での体験が正しく伝わらない可能性があることや、窓やバルコニーのない「インサイド」の部屋にビジネスクラスの往復を付けた商品が発売されていることなどに対する問題意識があるという。また、祖師氏は「クルーズは完成された商品で、航空券と添乗員などをつければ旅行商品になる」ため、同じ出発日の同じ船の場合、複数の旅行会社が商品造成しても価格競争でしか差別化できなくなることも指摘した。

 GSAの業務は、PTS社内に「PTSリージェントオフィス」を設置し、2名体制で従事。TAはリージェント・セブンシーズ・クルーズとの交渉を担うほかマーケティング戦略を共同で構築する。リテールであるPTSがGSAを務めることについて、他社から懸念される可能性もあるが「一人勝ちは無理。うまみのあるところを取ってしまえば、他社は離れていく。フェアにやっていく」(祖師氏)考えだ。販売目標としては、1年目に1億円、2年目から3年目で3億円の売上をめざす。