フォーシーズンズ・マカオ、ビジネス客、MICEを積極化−日本人シェア2割へ

  • 2009年4月22日
 フォーシーズンズ・マカオ・コタイストリップの総支配人アントワン・シャワン氏が来日し、同ホテルの現状と今後の方針を語った。同ホテルは昨年8月にマカオの一大目抜き通りである「コタイ・ストリップ」にオープンし、もうすぐ1年を迎える。オープン当初に比べて日本人の宿泊客は増えてきているものの、現在は全体のシェアの5%程度。シャワン氏は「(未だ日本において)あまり認知されていない」との課題をあげるが、4月から大手ホールセラーの商品が取り扱い、多くのパンフレットに露出していることから「今後は徐々に伸びていく」との認識だ。その表れとして、今年のゴールデンウィークの予約状況が良く、特に後半はほぼ満室という。また、研修旅行で同ホテルを訪れた旅行会社の担当者からの評価が高く、マカオへの渡航者数は堅調であることから、将来的には日本人宿泊客のシェアを20%程度に増やしたい考え。今後はメディア・タイアップや需要を反映させた宿泊パッケージなどを造成するなど、積極的にさまざまな取り組みをいていく予定だ。

 現在、日本人宿泊客の多くが観光目的での滞在だが、今後はビジネス客の取り込みもはかる。MICE誘致にも積極的で、日本市場向けには会議とインセンティブを強化していく。オーガナイザーがコストを計算しやすいように会場費、飲食費などが含まれているミーティング・パッケージを提供するほか、インセンティブについては400名規模の団体を対象に積極的に誘致をすすめていく。

 また、香港で平日仕事をしたビジネス渡航客が週末をマカオで滞在するケースも多いことから、香港とマカオのプロパティを組みあわせた販売も検討している。シャワン氏は「平日はマカオ、週末を香港の逆パターンに滞在すれば宿泊費も抑えられる」とし、クレジット・カード会社と共同でこの組みあわせの商品を販売しており、「売れ行き次第では販路を拡大することも検討したい」と意欲を示した。

 同ホテルは繁華街に位置し、ショッピングやエンターテイメントなどのさまざまな施設にアクセスな利点を保ちつつ、ホテルの中はその喧騒から逃れ、落ち着きを保っているのが魅力とのこと。ホテル内には5つのレストランに加え、5つのプールや計14のトリートメント・ルームを有するスパもあり「アーバン・リゾート(都会の中のリゾート)」としての魅力が十分にあるとアピールした。