スタークルーズ、厳しい環境下の4つのセールスポイント提案−貸切セミナーで

  • 2009年4月15日
 スタークルーズ日本オフィスは先ごろ、シンガポール政府観光局と共同で、浅草花やしきを貸し切り、「スタークルーズセミナー2009」を開催した。来日したスタークルーズのシニア・バイス・プレジデントであるマイケル・ゴー氏は世界的な不況による影響を振り返りつつ、「旅行商品は人生において必需品であり、多くの人が身の丈にあった旅を選ぶようになる」と見通しを語り、「寄港地、宿泊、食事、エンターテイメントなどを含むオールインクルーシブのクルーズで、お得感のある旅を提供していく。アジアのクルーズ市場におけるキープレイヤーとしてこの経済難を切り抜けることが可能」と自信を示した。

 日本オフィス代表の荒木辰道氏は花やしきでの貸切セミナーを実施したことについて、「世界的に未曾有の危機のなかでのチャレンジ精神。プレジャー産業として報酬を頂くためには知恵を絞り、旅の楽しみを享受することが必要で、価格競争だけでは乗り切れない」と語る。2008年の日本オフィスの取扱人数は前年比45.47%増の2万504人。日本のクルーズ市場は全世界の2%とシェアが低いことから「のびしろがある」とし、今後も積極的に取り組む方針だ。荒木氏はシェアの低さを「バブル期に広まった高級なイメージや言葉、旅行会社の知識不足」が原因と指摘しつつ、今後は「航空会社がゼロコミッションに踏み切る中、旅行業界を救う救世主的な商品になるのでは」とアピールした。

 スタークルーズでは今後、戦略的マーケティングとしてターゲットを団塊世代、セカンドハネムーン、ファミリー&三世代&母娘、MICE、教育旅行などをあげる。これらの客層に向けた共通のセールスポイントとして(1)コストセーブ、(2)コミュニーション、(3)セーフティ、(4)チェンジ、を掲げ、特に(4)のチェンジでは、水曜日発の2泊のショートクルーズを対象に取消料約款を標準旅行約款に近い形に変更し、販売しやすさをアピール。また、より柔軟な企画にも対応し、これまでのクルーズ商品以外の幅広い企画提案を呼びかけた。2009年はターゲットに向け、5つのプロモーションを実施する予定。例えば、同伴同室の合計年齢が100歳以上の場合、2人目を60%割引にするほか、3名以上のキャビン利用で3人目を無料とするファミリーキャンペーン、20キャビン以上を対象とするMICEキャンペーンや100キャビン以上を対象とするBIG MICEキャンペーンも予定している。


※訂正案内 (編集部 4月15日 18時30分)
 当初、マイケル・ゴー氏の名前を間違えて記載しておりました。訂正するとともに、お詫びいたします。