中国・桂林、1.5兆円規模の都市拡張を計画、日本には少数民族の文化を推奨

桂林は景勝地として名高い「離江」をはじめ、鍾乳洞、棚田など、山水画のような美しい自然景観や、少数民族が多い地ならではの独自の文化が有名な観光地。これを活かし、桂林市旅游局では「自然を楽しむ旅」「歴史・文化に触れる旅」「少数民族の文化に触れる旅」「エコの旅」「アウトドアの旅」「レジャーの旅」の6つのテーマを設定。同旅遊局副局長の張志紅氏は「なかでも日本市場に向けにポイントとしているのは『少数民族の文化に触れる観光』」とすすめる。桂林には10数の少数民族がおり、龍脊棚田のような美しい風景や、歴史的、伝統的な独特の文化が魅力で、都市部から観光地までの交通も良好であることから、これを目的とするFITの旅行者も多いという。
日本人観光客は全外国人旅行者の中で最も多く、2007年には10万人を突破したが、08年はやや減少し、約9万人となっている。中国国家観光局(東京)首席代表の范巨氏によると、以前は北京・上海・桂林・広州のルートが一般的だったが、現在は需要の多様化にともない、上海や広州、香港と組み合わせが多く、「安近短傾向にあわせた商品造成になっているが、旅の素晴らしさを消してしまうのでは」と懸念を示した。今後も直行便のない桂林へのインフラを整備し、旅行者の増加をはかる考えだ。