旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(5)ボルガ川(ロシア)
モスクワ、サンクトペテルブルクの2大観光都市間を運航
ロシア連邦の西部を流れるボルガ川は、モスクワとサンクトペテルブルクの中間にあるヴァルダイ丘陵に源を発し、3690キロメートルの長い旅ののち、カスピ海に注ぐ。「母なる大河」の異名をもち、流域はたいへん肥沃な土地で鉱物資源も豊富である。
このボルガ川を旅する壮大なクルーズは、首都モスクワと木造建築群で知られるキジ島を通ってヨーロッパでもっとも美しい町のひとつに数えられるサンクトペテルブルク間のコース。ロシアではもっともポピュラーなクルーズルートで、4つの湖と18ヶ所の水門を通過する。日本発のロシアツアーのなかでも、ボルガ川のクルーズをメインに旅程を組むものが増えている。
クルーズ会社の設定するコースはそれぞれ異なるが、モスクワ/サンクトペテルブルク間は5泊から7泊ほどかけてクルーズし、その前後に2都市の観光をそれぞれ2日ほど付けたパッケージが一般的。たとえばバイキングリバークルーズの13日間のパッケージを例にとると、まずサンクトペテルブルクで停泊中の船をホテルとして3泊滞在。その間は、ロシアが世界に誇る美術館のエルミタージュ美術館やイサク聖堂などを含む市内観光、バレエまたはオペラ鑑賞などが含まれる。
船旅で優雅に世界遺産のキジ島へ
サンクトペテルブルクを出航後は、ロシア建築を基調とする現代風の建物が並ぶテーマパークのマンドローガを経由してキジ島へ。ヨーロッパで2番目に大きい湖のオネガ湖に浮かぶキジ島は、島全体が景観保存地区に指定された風光明媚な地。周辺の村から移築した木造建築群が有名で、ロシア正教会の木造教会建築などで知られる。なかでも1714年に建てられ、高さ37メートル、22のドームが折り重なるようなプレオブランジェーンスカヤ教会は世界遺産に登録され、ロシアにある世界遺産の中でももっとも人気が高いという。
キジ島へは通常、サンクトペテルブルクから夜行列車に乗り、さらに水中翼船で1時間15分かけて行かなければならない。そんな苦労もなく、優雅に到着できるのはクルーズならではの特権。
その後、船はロシアの典型的な村ゴリツィや、モスクワの北東に環状に連なるロシアの古都群「黄金の環」の町として有名なヤロスラヴリとウーグリチに寄港。モスクワ運河を通って10日目にモスクワへ行き、モスクワで停泊して赤の広場やクレムリンなどを観光し、13日目に下船する。
ボルガ川は川幅が広く、内陸の水路としては最大級となる3000トンクラスの船の航行も可能だ。途中、貨物を積んださまざまな船とすれ違ったり、ボートで釣りをしている人や河畔でキャンプをする人たちを眺めるのも楽しいもの。船内ではロシア民謡やクラシックのコンサート、ロシア音楽やロシア語のレッスンなど、さまざまなプログラムが用意されており、乗客同士の交流も期待できる。
▽参考サイト
バイキングリバークルーズ
http://www.vikingcruises.com
▽今週の旅のテーマ
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(4)ナローボート(イギリス)(2009/04/02)
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(3)エルブロンク運河(ポーランド)(2009/04/01)
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(2)ブルージュ〜ダム運河(ベルギー)(2009/03/31)
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(1)ローヌ川(フランス)(2009/03/30)

このボルガ川を旅する壮大なクルーズは、首都モスクワと木造建築群で知られるキジ島を通ってヨーロッパでもっとも美しい町のひとつに数えられるサンクトペテルブルク間のコース。ロシアではもっともポピュラーなクルーズルートで、4つの湖と18ヶ所の水門を通過する。日本発のロシアツアーのなかでも、ボルガ川のクルーズをメインに旅程を組むものが増えている。
クルーズ会社の設定するコースはそれぞれ異なるが、モスクワ/サンクトペテルブルク間は5泊から7泊ほどかけてクルーズし、その前後に2都市の観光をそれぞれ2日ほど付けたパッケージが一般的。たとえばバイキングリバークルーズの13日間のパッケージを例にとると、まずサンクトペテルブルクで停泊中の船をホテルとして3泊滞在。その間は、ロシアが世界に誇る美術館のエルミタージュ美術館やイサク聖堂などを含む市内観光、バレエまたはオペラ鑑賞などが含まれる。
船旅で優雅に世界遺産のキジ島へ

キジ島へは通常、サンクトペテルブルクから夜行列車に乗り、さらに水中翼船で1時間15分かけて行かなければならない。そんな苦労もなく、優雅に到着できるのはクルーズならではの特権。
その後、船はロシアの典型的な村ゴリツィや、モスクワの北東に環状に連なるロシアの古都群「黄金の環」の町として有名なヤロスラヴリとウーグリチに寄港。モスクワ運河を通って10日目にモスクワへ行き、モスクワで停泊して赤の広場やクレムリンなどを観光し、13日目に下船する。
ボルガ川は川幅が広く、内陸の水路としては最大級となる3000トンクラスの船の航行も可能だ。途中、貨物を積んださまざまな船とすれ違ったり、ボートで釣りをしている人や河畔でキャンプをする人たちを眺めるのも楽しいもの。船内ではロシア民謡やクラシックのコンサート、ロシア音楽やロシア語のレッスンなど、さまざまなプログラムが用意されており、乗客同士の交流も期待できる。
▽参考サイト
バイキングリバークルーズ
http://www.vikingcruises.com
▽今週の旅のテーマ
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(4)ナローボート(イギリス)(2009/04/02)
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(3)エルブロンク運河(ポーランド)(2009/04/01)
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(2)ブルージュ〜ダム運河(ベルギー)(2009/03/31)
◆旅のテーマ:ヨーロッパ、川の旅(1)ローヌ川(フランス)(2009/03/30)