スパ基礎知識(3)人気のアジアンスパ、バンヤンツリー・スパ編


「ハイタッチ・ローテク」をモットーとし、機械に頼らず、人の手による施術をする。セラピストの手から伝わる温かさが身体を芯からほぐし、ゲストをよりリラックスした境地へと導く。使用するオイルやスクラブには自然の花々やフルーツをはじめ、その土地で採れる天然素材を原料として特別に調合している。シグネチャー・トリートメントは「ロイヤル・バンヤン」。ハーバルポーチと温めた胡麻油を用いたトリートメントは、筋肉の緊張をほぐし、血液の循環をよくする。
もちろん、技術なしでのリラックスはありえない。すべてのセラピストたちはプーケット、バンコク、ビンタン、麗江の4ヶ所にあるバンヤンツリー・スパ・アカデミーのいずれかで480時間におよぶ訓練を受け、マッサージ技術のみならず、ハーブの知識、英語、接客サービスなどを学んでいる。世界中すべての店舗で一貫した高いクオリティのサービスを提供できるのは、こういった教育の賜物なのだ。こうした地道な努力の結果、世界のベストスパとして国際的に認められ、数々のスパアワードを受賞している。
ハネムーナーに人気があるのは、男性向けのトリートメントが豊富なプーケットとモルディブのスパ。特にモルディブの2つのスパは、どちらもカップルメニューが豊富。隠れ家的な雰囲気のバビンファル、ルームサービスで施術を実施するマディヴァルはいかにもハネムーナーが多いモルディブならではのサービスだ。
女性同士の旅なら中国雲南省の麗江やリンガー仁安がおすすめ。町の北側に雄大で聖なる玉龍雪山がそびえ、古城(旧市街)が世界遺産にも登録されている麗江のスパは、まさに本物のオリエンタルスパ。伝統的な東洋療法を基本とする同スパの、本場の雰囲気を思う存分に味わいたい。リンガー仁安は周囲に国立公園や自然保護区があり、初心者でも楽しめるトレッキングツアーも用意されたアクティブ派のリゾート。トレッキングで自然を満喫したあとは、「リンガー・リリーフ」や「チベット・ティップ・トー」など、オリジナルのパッケージメニューで、心身ともに癒されたい。
また、プーケットとバンコクには、特に優れたセラピストのみにその名が与えられる「マスター・セラピスト」が常駐。トリートメントの前にゲストにインタビューをして、個々にあわせた120分(リラックスタイム30分を含む)のトリートメントをする「マスターセラピスト・エクスペリエンス」(4900バーツから)は、大変人気があるので予約必須だ。
なお、バンヤンツリー・スパが日本で体験できるのは、宮崎市のシェラトン・グランデ・オーシャンリゾートのみ。姉妹ブランドの「アンサナ・スパ」は、神戸市のクラウンプラザ神戸で体験できる。
▽参考サイト
バンヤンツリー・スパ
http://www.banyantreespa.com
バンヤンツリーホテルズ&リゾーツ
http://www.banyantree.com
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