第1回地旅大賞に飯山市観光協会

 (株)全旅(池田孝昭社長)が創設した第1回「地旅(じたび)大賞」に、長野県飯山市の有限責任中間法人飯山市観光協会の「うさぎ追いし飯山…ふるさとの原風景とブナの森に心癒される旅」が選ばれた。2月18日に東京都内で開かれた最終選考会(井門隆夫座長=ツーリズムマーケティング研究所主任研究員)で「特段珍しいコンテンツではないかもしれないが、現代人に不足しているものが見事にラインナップされている」ことが評価された。

 地旅大賞は、地域開発型・着地型旅行商品の普及を図る同社が今年初めて実施した。全国5700の社団法人全国旅行業協会会員に応募を呼びかけ、72社123商品のエントリーがあった。1月末の一次選考で25社27商品に絞込み、最終選考会で大賞、優秀賞3点、特別賞11点を決めた。

 大賞の「うさぎ追いし飯山」は、唱歌「ふるさと」を作詞した高野辰之博士にゆかりがある飯山市で、棚田や菜の花の丘といった風景を同行する案内人とともに楽しみ、森林セラピー体験や農家民宿で郷土料理を味わう1泊2日のツアー。最終選考会では審査員から高い評価を得た。

 特別賞は、菅原鮮魚(すマイル・ツアーズ、山形県酒田市)の「大ヒット映画!続々!ロケ地の庄内めぐりとグルメな味覚めぐりの旅―『おくりびと』『ICHI』『武士の一分』『JANGO』の主人公になろう」、三嶋観光バス(静岡県函南町)の「温い巡礼伊豆八十八ヶ所出会いの旅―2泊3日ハイライトコース」、エヌティーエー旅行はぎ本店の「古地図で歩く、水のまち萩」だった。

 全旅では、3月中にリニューアルする地旅流通支援システムANTA−NETに受賞・応募作を掲載し、地旅の周知、販売に取り組むほか、受賞商品のモニターツアー実施なども予定している。次年度はJATA会員などにも大賞の応募対象を広げ、地旅の普及促進にさらに力を入れる計画だ。

特別賞は次の通り。

▽アールエイチ企画「新鮮野菜朝摘み体験ツアー」▽(財)都市農山漁村交流活性化機構まちむら交流きこう「いすみ海幸(うみさち)物語」▽冨士トラベル石川「北前船が生んだ『食の世界遺産』とその寄港地を訪ねる」▽フジワールド企画「富士山原生林エコツアー」▽京都府旅行業協同組合「着物の似合う町 京都・西陣を歩く」▽ツアーランド「京都龍馬伝・伏見編」▽さくらトラベル「中世から近代の堺市の文化遺産を訪ねる旅」▽スカイウェイ「幸せを運ぶコウノトリと環境体験の旅」▽船鉄観光旅行社「CSRツーリズム」▽九州トラベルサービス「阿蘇小国郷の暮らしに触れる旅」▽日本内外旅行天草営業所「島人と過ごす3日間」。


情報提供:トラベルニュース社