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神戸運輸監理部、観光政策担う人材を育成 同志社大で実践講座

 国土交通省神戸運輸監理部は4月から、同志社大学(京都市)で観光政策に携わる人材を育成するプロジェクトを始める。国交省の地方運輸局や運輸監理部では初の試みで、同監理部の職員を講師となり講義を行い、学生が神戸の訪日外客の増加施策を企画・提案する。

 同監理部はこれまで、神戸市内の大学と連携し、観光産業・まちづくりに携わる人材育成事業を展開してきたが、今回は政策面から観光を担う人材を育成しようという異色の取り組み。京都にキャンパスを構える同志社大学で開講し、訪日客で賑わう京都観光を身近に感じている学生に、神戸観光の発展につながる施策を企画させ、観光政策を学んでもらう。人材の育成に加え、神戸の観光都市としての国際競争力の向上、神戸港の活性化にもつなげたい考えだ。

 同大学の実践型授業「プロジェクト科目」に「観光政策の最前線」を開講。神戸港周辺地域の訪日外客数の増加をメーンテーマに据え、神戸でフィールドワークを行うほか、神戸と京都の観光を政策手法を用いて比較分析し、訪日外客増加への施策を企画する。

 優秀な施策は、同監理部が実施を予定。実施されれば、学生はインターンシップとして参加し、地域と協働で施策の実現に取り組めるという。

 同監理部企画課の伊藤政美課長は「政策の観点から観光を考え、神戸発信で景気に左右されることのない観光モデルづくりを目指します。このプロジェクトを機に、観光に興味を持つ学生の増加を期待しています」と話している。


情報提供:トラベルニュース社