VWC重点市場の韓国とマカオ、送客目標を達成−澤邊氏、取り組み効果に自信

  • 2009年1月22日
 日本旅行業協会(JATA)のビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)の重点デスティネーションである韓国とマカオで、2008年の日本人訪問者数が好調に推移した。韓国では、下期に125万人の目標を掲げていたが、速報値で前年比12.1%増の129万1000人の見込み。マカオも、通年で36万3000人の目標に対して、結果は23.7%増の37万500人となる見込みだ。海外旅行市場全体では通年で7%以上の減少となったが、VWCの重点デスティネーションでは不振の中国を含めても6%減程度にとどまっており、VWC2000万人推進室室長の澤邊宏氏は、「VWCの取り組みの効果が出てきている」と強調した。

 韓国観光公社(KTO)東京支店長の呉龍洙氏は、円高の影響を認めつつ、JATAとの連携や積極的なプロモーションにより旅行需要が喚起できたと説明。12月では51.7%増、通年では6.3%増の237万8000人で、「この勢いを今年も維持し、海外旅行市場全体の促進に寄与したい」と語った。2009年の目標は250万人に設定しており、「海外旅行ではなく、国内旅行の延長として行けることをアピールする」方針だ。主なターゲットは熟年層や女性層、MICEであるものの、全ての層から取り込んでいく考え。プロモーションは、ソウルだけでなく、仁川など韓国の首都圏エリアを拡大するプランを実行したい考えで、釜山や済州でも同様にエリアの拡大に取り組むという。また、ガイドのレベルアップや外国語表記での案内など、受け入れ態勢の整備も進める方針。

 一方、マカオ観光局日本代表の榊原史博氏は、2008年の取り組みを振り返り、日本人訪問者数や宿泊日数の増加を強調。2009年の目標としては15%増の42万人、平均滞在日数は現在の約2泊に対して3泊を目指している。榊原氏は「(目標達成の)根拠となるものはない」としつつ、「市場のリーディングジョッキーになり、トレンドを作りたい」と言及し、VWCの重点国としてポジティブな目標を設定したと説明した。