DS模擬問題:デンマーク編−環境保護への関心高まる時代に適した素材

  • 2009年1月13日

問 デンマークで発足し、現在は国際基準の1つとして知られているエコホテル認証は次のうちどれか

A クリーンキー
B グリーンキー
C エコクリーン
D エコグリーン



――正解は最下行へ

ココに注目!


▽テクニカル・ビジット需要の高い「世界で最も国民が幸福を感じている国」

 デンマークは国際比較調査の結果で、「世界で最も国民が幸福を感じている国」に選ばれたことのある国。画期的な社会政策を導入し、世界各国から大きな注目を集めている。特に今後、さらに関心が高まる環境保護や福祉の先進国であり、自治体や企業、団体を中心としたテクニカル・ビジット(業務視察)先としての需要が高い国の1つだ。デンマークで可能なテーマのうち、いくつかを紹介しよう。(データはいずれも2006年7月現在)

▽デンマーク発祥のエコホテル認証「グリーンキー」

 「グリーンキー」は1994年、デンマークのホテル経営団体や環境保護団体、環境省などの協働で発足した「グリーンキー協会」のエコホテル認証。1998年にフランスが加わり、対象施設もユースホテルやキャンプ場、カンファレスセンターやレストランなど観光産業施設に広げるなど、活動の幅が広がり、現在ではスウェーデンやエストニアなど6ヶ国で同様の施設を有する国際基準となっている。

 認定基準は各国共通のものから、それぞれの文化や社会基盤、法律にあわせた固有の項目があり、基準項目は約55項目だが、努力項目を含めると約80以上になる。一年ごとに再審査があり、一度認定を受けても取り消されることも。認定を受けたホテルと普通のホテルを比較すると、電力の使用量で20%、暖房エネルギーで25%、滞在客1人辺りの水の使用量は27%が削減されるという。現在、デンマークで認証を取得しているホテルは約4%で、エコホテルでの宿泊を目的とする一般の旅行者も増えつつあるという。

▽再生可能エネルギーアイランド

 デンマークは天然資源に乏しく、原子力発電所を持たない同国の持続可能な発展を達成するため、1996年に再生可能なエネルギーの割合を増やす行動計画「エネルギー21」を策定。風力発電やバイオマス燃料、省エネルギーなど再生可能エネルギー分野で先進しており、2030年までに再生可能エネルギーの消費電力に占める割合を35%に、発電電力量に占める再生可能エネルギーシェアを85%までに引き上げることをめざしている。

 そのため、さまざまな取組みがおこなわれ、「再生可能エネルギーアイランド」もそのひとつ。自然が豊かなエーロ島は人口7200人の小さな島だが、年間30万人の観光客が訪れ、このうち約8000人が再生可能エネルギーの視察が目的。「エーロ島再生可能エネルギー機構」が設立され、2008年までに島内のエネルギー消費量の80%から100%を再生可能エネルギーで供給することをめざしており、2006年7月現在では約40%の再生可能エネルギーの供給に成功。特に太陽エネルギーの活用が盛んで、太陽地域暖房設備「マースタル地域暖房」や100%の自然エネルギー源で供給される「エーロスクービン地域暖房」などのシステムが作られた。

写真協力:国際NGO FEE Japan http://www.feejapan.org/





正解 B