国観連が宿泊予約サイト「宿あそび」をオープン

 国際観光旅館連盟(佐藤義正会長)は12月19日、宿泊予約サイト「旅館プレミアムアウトレット『宿あそび』」をオープンさせた。インターネットによる客室流通向上のための実証実験で、2月15日までの期間限定で運営。自販率アップや新たな宿泊需要の創造につながるか注目が集まる。

 「宿あそび」では、新たな需要を創造できる4種のプランを設定。プランは、▽宿泊と2日目の朝食、夕食がセットになった「ミッドナイト・チェックイン」▽泊食分離の「おためし泊まり」▽夕食の量を個人のオーダーに合わせる「わがままディナー」▽大人1人と子ども1人以上の親子旅を推奨する「パパいらずステイ」で、これまでお客から要望が多かったが対応しきれていなかった企画を具現化させた。

 オープン当日現在で、全国の旅館約40軒が参加。主に客室販売率の低い平日を対象に、比較的割安で販売する。

 また、今回は実験的な試みであり、対応しきれない点など事前にルールを設定。サイトに「こんな点をお許しください」という欄を設け、記載しているのも特徴的だ。

URLは、http://www.yadoasobi.jp/

 今回の実証実験は、観光庁の今年度の観光産業イノベーション促進事業に採択された「旅館客室流通効率化・高度化事業」に基づくもの。現在の大手旅行会社を中心とした客室流通の仕組みに対する疑問が背景にあり、旅館による客室の再販手法を開拓する形で新たな旅行需要の創出につなげたい考えだ(本紙11 月25日号詳報)。

 総合情報サイト「オールアバウト」などとコンソーシアムをつくり取り組んでおり、オールアバウトでは特集ページを組んで一般層への周知を図る。

 ネットを使った客室販売において、リアルエージェントやネットエージェントに対抗できる、宿泊団体が核となった第3極の流通ルートの構築につながることが期待されている。


情報提供:トラベルニュース社