スタークルーズ、紫吹淳さんをイメージレディーに起用−成長基調維持ねらう

  • 2008年12月15日
 スタークルーズは、元宝塚歌劇団月組トップスターので女優の紫吹淳さんをイメージレディーに起用した。現在、団塊世代を中心とした客層から人気が上昇し、2008年の日本人乗船客は前年比60%から70%となる見込み。来年の市場環境は厳しくなるとの分析ながら、クルーズの華麗で豪華なイメージと合う紫吹さんの起用により、成長基調を維持したい考え。現在日本人乗船客の平均年齢は55歳ほどといい、団塊世代だけでなく、年齢の比較的若い人も増加傾向。また男女比は女性が60%で、この点も紫吹さんを起用した理由の1つだ。スタークルーズ日本オフィス代表の荒木辰道氏は、「財布の紐は固くなっているが、財布の紐を握っている人は紫吹さんのファン層」と語り、乗船客増加に期待を示した。

 紫吹さんはクルーズ未体験といい、2009年3月にスーパースター・ヴァーゴに乗船してもらい、ポスター用の画像やイメージ映像の撮影などを予定。これらは、スタークルーズのサイトで2010年3月までダウンロードできるようにする予定で、旅行会社も使用可能だ。すでに旅番組などから取材の問い合わせも入っているという。

 なお、アジア地域にクルーズ会社が航路を開設する動きが顕在化しているが、荒木氏は、「相乗効果に期待しており、歓迎する」と言及。その上で、「年間を通して運航している」ことを、アジア圏以外の国のクルーズ会社に対する優位性とし、さらに、これまでの経験から得られる日本人へのサービス体制や伝統などでも優れていると説明。また、日本人旅行者の50%以上が団体やグループの旅行者で、企業だけでなく、教育旅行も取り込んでいるなど、「団体を取り扱うクルーズ会社としては突出している」と語った。企業のインセンティブの需要は業界によってあるものの、MICE専用のパンフレット設置によりさらに伸ばしたい方針だ。