ハワイのMICE需要落ちず、年度末までに2000名から3000名規模の大型予約も

  • 2008年11月19日
 ハワイ・ビジターズ・アンド・コンベンション・ビューロー(HVCB)の日本、アジア営業本部長コーポレート・ミーティング・インセンティブの西茂氏は現在のハワイのMICE需要について、燃油サーチャージなどの影響で渡航者数が減少するなか、「MICEは既に決まっているものなので本数は落ちていない。参加者数が減少することはあるが、ほとんど出ている」と語り、大きな影響がないという。航空機の座席数の影響から1グループあたりの平均は150名から200名ほどだというが、チャーターによる大型団体もあり、1月から3月にかけては訪問販売や保険会社、健康食品などの企業のインセンティブを中心に、2000名から3000名規模のMICEが予定されている。

 西氏は、ハワイのMICEは「安心」、バラエティの多い「食事」に対する評価が高く、一度、ほかの方面で実施すると「やはりハワイがいい」と戻ってくるケースが多いと説明。最近の傾向として、家族連れのインセンティブが増えており、安心感を武器に取り込みをはかる。ただし、景況感から来年以降の新規受注については楽観できない部分がある。そこで今後、さらにハワイを選択してもらうため、州知事からのウェルカムレターや記念品提供などハワイのMICEに対する付加価値をつけ、積極的な営業展開を検討していく考えだ。また、修学旅行について「必ず旅行するマーケット」であることから誘致を強化していく。

 なお、HVCBは11月18日の「ハワイセミナー2009」に参加。MICEをテーマにしたセミナーを実施し、太平洋の中間にあるという地理的特徴に加え、医療保健施設や海洋地球科学などの研究分野、天文台や高性能計算センターなどで世界で先進するビジネス分野があることを紹介し、MICEデスティネーションとしての優位性をアピールした。また、情報提供やサポートサービスなど、企画時から販促、実施中にわたる10項目の支援プランを案内した。