HIS、営業利益を上方修正、下半期は増収増益の見込み−原価管理が奏功

  • 2008年11月7日
 エイチ・アイ・エス(HIS)は9月19日に公表した、平成20年10月期(平成19年11月1日〜平成20年10月31日)の通期業績予想を修正した。個別業績予想では、営業利益を6億円増の40億円に上方修正。8月から10月の第4四半期に、HISが推し進めていた商品見直し、および仕入強化などの原価管理の徹底の成果が徐々に表れたとし、特に5月から10月の下半期は売上高と営業利益が増収増益となる見込みだという。

 一方、個別の当期純利益は11億円減少の8億円に下方修正した。連結子会社であるATBの業績低迷により、保有株式に対する減損損失として約21億円を計上。また、スカイマーク(BC)の株式時価下落による評価損として第3四半期の19億2700万円に、第4四半期で7億円を追加し、株式・債券の減損損失などを計上するのが、修正理由。これらの処理による減損損失などの金額は、現時点で約56億円だという。

 これにより、平成20年10月期の連結業績予想も修正。ただし、ATBの減損損失は過年度の連結会計処理で反映しており、大きな影響はない。平成20年10月期は、売上高が前年比1.7%増の3685億万円(前回予想からの増減:15億円減)、営業利益は8.8%減の58億円(同:6億円増)、経常利益は21.5%減の59億円(同:増減なし)、当期純利益は51.4%減の22億円(同:2億円増)と予想する。