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クロアチア・スロヴェニア・ハンガリー、新周遊ルートを提案、共同プロモ開始

  • 2008年10月16日
 ハンガリー、クロアチア、スロヴェニアの各政府観光局は先ごろ、合同セミナーを開催、隣接する3ヶ国を周遊するルートを提案した。3ヶ国でのセミナー開催は初の試み。今回は各国ともワインの有名な生産地があることを共通点として、ワインをテーマにした周遊旅行を促進していく。セミナーでは「東京から神奈川、長野、京都、名古屋を回る程度」と各国の距離の近さを強調するとともに、6泊8日からなる具体的なモデルコースを説明。さまざまなアレンジの可能性を示した。周遊ルートは陸路での移動となるが、国境で待たされることはほとんどなく、高速道路も整備されており、特に問題はないという。今後は旅行会社向けのファムツアーも企画しており、引き続き共同でアプローチする予定だ

 ハンガリー政府観光局局長のコーシャ・バーリン・レイ氏は、ヨーロッパへの日本人渡航状況が厳しい現状を踏まえ、「渡航者を伸ばすためにも新しい提案をしていきたい」と述べ、従来の中欧旅行の主流であるプラハ、ウィーン、ブダペストにかわるデスティネーションとして今回のプランをアピール。3ヶ国は文化経済圏としても豊かな地域で、温泉や自然、オーストリア=ハンガリー帝国時代の共通の歴史、文化といった多様な観光資源があり、「アイデア次第でいろいろな組み合わせが可能」と意欲を示した。ハンガリーは渡航先としてブダペストがメジャーとなってきたものの、地方の認知がまだ十分でないのが現状だ。今回のプロモーションではペーチやヴィラーニ・シクローシュワイン街道のようなハンガリー南部をアピールし、クロアチアやスロヴェニアへとつなげていく。

 また、クロアチアは7月現在 、日本人訪問者数が前年比3%減の7万9301人となっており、今年は10万人達成を見込んでいる。今回の3ヶ国合同のプランでは「緑のクロアチア」を中心に打ち出し、日本人が多く訪れるドゥブロブニクをはじめとした南部ではなく、首都ザグレブを中心としたクロアチア北部を組み込んだ。クロアチア政府観光局日本代表のエドワード・トゥリプコヴィッチ・片山氏は、3ヶ国合同のプロモーションで相乗効果をねらうとともに、「日本人が想像していないクロアチアをアピールしていきたい」との考えだ。

 一方、スロヴェニアは日本人渡航者数が増加傾向にあり、2007年は前年比で23%増加した。スロヴェニア観光局マーケティング・マネージャーの石毛照栄氏は「本国では2010年には日本人の宿泊を現在の1.5倍に伸ばすことをめざしており、日本マーケットに期待している」と意気込みを語る。今回の周遊では首都リュブリャナでの滞在に加え、世界遺産のシュコツィヤン鍾乳洞や3大ワイン生産地のマリボルのワイナリーをアピールしている。