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ロイヤル・カリビアン、今冬のアジア・クルーズ目標は2000名−10年に横浜へ

  • 2008年9月12日
 ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)は、2008年冬期のシンガポール発着アジア・クルーズで日本人2000名の集客をめざす。RCIによるアジアでの定期クルーズは2007年の冬季に着手、昨年の実績は日本人がシンガポール発着で1000名の目標に対して600名が乗船した。RCIの日本地区総代理店(GSA)のミキ・ツーリスト・クルーズセンター係長の糸川雄介氏によると、「1年目でマーケティング的な試行を終え、今年からさらに力を入れる」といい、2009年秋から2010年まで通年の配船、2010年5月に横浜発着のクルーズ設定をにらんだ市場拡大につなげる。

 RCIは、日本市場でのターゲットにシニア層、ファミリー層、MICE、ウェディング、ハネムーンをあげる。今年はプロモーション用の映像やポスターなどを制作し、同行セールス、顧客や販売スタッフ向けのセミナーなど「出来る限りの協力」をしていく。また、日本人コーディネーターを乗船させ、サービス面にも配慮する。さらにショート・クルーズを中心とした手ごろ料金をメリットとして打ち出し、今年はランドとクルーズのユニットも用意。チャンギ空港に到着した時点で日本語ガイドが出迎え、帰国までの手配を含むことで、旅行会社は航空券の設定のみで商品化ができる。すでに、業界対象の日本語ウェブサイトを開設しており、利便性を高めている。


▽シンガポール政府観光局もクルーズの可能性を期待

 シンガポール政府観光局(STB)北アジア局長のポール・タン氏は、成田/シンガポール線で週間62便とアクセスが良いこと、港湾施設などクルーズ用のインフラの積極的な整備が進んでおり、クルーズ客の増加に期待する。さらに、セントーサ島やマリーナ・ベイの開発、F1の市街地夜間レース、25周年を迎えるクリスマス・ライトアップなど「常に新しい素材を提供できる」点を、シンガポールの優位性として強調。2007年にクルーズに乗船した日本人は約2万3000人であったが、「RCIなど西欧系のクルーズ会社の取り扱い数はまだ少なく、可能性は大きい」という。