ハワイ州観光局、来年は「州」の50周年を鍵に「特別感」を打ち出す−消費額は堅持

  • 2008年9月1日
 ハワイ州観光局(HTJ)は、先ごろ開催されたマーケティング会において2009年の計画を公表、その中でハワイ州が「州(State)」となり50周年と区切りの記念年となることから、これに関連したプロモーションを展開する。現在、ハワイの文化や歴史、体験などを紹介する「So Much More Hawaii(からだで、こころで、もっと感じるハワイ。)」を中心にプロモーションを展開しているが、これとあわせて「人生の中の、ハワイ。」(仮)をあわせ、「今」ハワイを訪れる意欲を高める。燃油サーチャージ額が高額となり、航空座席の減少など訪問者数は減少している。ただし、ハレクラニ、カハラ、フォーシーズンズなど高級ホテルを訪れる日本人観光客は順調との傾向もある。このため、これまで以上に目的意識や訪問につなげる特別の意欲につなげるプロモーションを展開するようだ。

 また、9月下旬に日本ハワイ観光促進協議会が開催される予定で、現在はマーケティング、航空、サービス、MICEの4部会でアクション・プランを取りまとめているところ。日本旅行業協会(JATA)では、「マーケティングやサービスなどが中心になる」とし、第2回会合で取りまとめた計画を実行に移していく。この中では、HTJが計画している50周年のプログラムに関連し、「ハワイ50選」として、見どころや日本との関連の深いものを選び、マーケティング活動に活用する計画もあり、協議会を構成する旅行会社、航空会社、ホテル、レンタカー、ウェディング会社の各社とHTJとが緊密に連携し、送客につなげる。


▽訪問者数は減、消費額は堅持が鮮明に−米の落ち込みが目立つ

 ハワイ州産業経済開発局(DBEDT)によると、7月の日本人訪問者数は11.7%減の10万2681人、1月からの累計は6.7%減の66万5401人となっている。1人あたりの消費額は7.5%増の271.0米ドル、総消費額は3.7%減の163.8米ドルであった。1人あたり消費額の増加は、ホテルの客室料の上昇が影響していると想定される。

 なお、アメリカ西海岸は19.3%減の26万2520人、アメリカ東海岸は13.8%減の15万8439人となり、アロハ航空、ATA航空の破綻の影響が顕著に現れている。累計ではアメリカ西海岸は9.9%減の169万9683人、アメリカ東海岸は8.1%減の109万8506人。1人あたりの消費額は7月単月、1月からの累計でも減少しており、景気低迷の影響も想定される。