「スタッフ対応」の強化を 経産省、観光地のCSを調査・研究

 経済産業省はこのほど、全国の観光地の顧客満足度(CS)に関する調査を実施、結果を分析し報告書をまとめた。CSに与える影響が強い要素として「スタッフ対応」をあげ、現状はCSが低い傾向にあると指摘した。

 調査は、観光地の集客力向上を目的に、2007年11月―08年3月まで全国59地域で実施。各地を訪れた観光客にアンケートを配布し、約1万6千票の回答を得た。

 報告書では、「スタッフ対応」のほか「景観雰囲気」「宿泊施設」「食」が、地域を問わずCSへの影響が強い要素としてあげている。これらは、概ねCSが高いが、「スタッフ対応」は低い傾向が見られ、一層の取り組みが求められるとしている。

 また、全国8地域でCSに影響を与える景観雰囲気や宿泊施設、食事などの要素と、顧客属性の関係を分析した。例えば、グリーンツーリズムへの取り組みを進める山岳リゾート地は、全旅行者の半数以上を占める40代以上の家族や夫婦、団体からの評価は低いものの、それ以外のカップルや友人、30代以下の旅行者の満足度は高いことがわかった。同省は結果から、各地域ごとにCSと集客の関連性の特徴、課題、対応策などをまとめ、観光地の魅力向上への手がかりを得たとしている。

 同省は今後、3地域程度のモデル地域を選定。体験交流プログラムを実施し、今回の調査結果の視覚化、実践に取り組む。


情報提供:トラベルニュース社