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20年ぶりに「武者行列」が復活 滋賀県湖北町

 滋賀県湖北町で9月1日に開かれる八朔大祭で、20年ぶりに「ばんばら武者行列」が復活する。武者姿の若者が48個の提灯を付けた竹竿を背負い、まち中を練り歩く。歩くたびに提灯が揺れ、幻想的な雰囲気を醸し出すこの地域独特の行事だ。協同組合滋賀県旅行業協会(矢野明理事長)では今秋初めてツアー化し、県内外に湖北の奇祭を売り出す。

 八朔大祭は、湖北町速水の伊豆神社に伝わる秋祭で、五穀豊穣を祈願するため野菜や果物、穀類で作った神輿が特徴。昨年の祭ではカボチャやススキ、高野豆腐で作り、神輿見物に訪れる観光客も少なくない。神輿の前には「人除け」と呼ばれる奇抜な山車も練り歩く。20年ぶりに復活するばんばら行列は、町民俗文化財の行列を伝承保存する目的もあるという。

 矢野理事長は「野菜の神輿や、提灯を山のようにぶら下げて歩く武者行列など、ほかでは聞いたことがない。湖北地方の伝統文化を広く知っていただき、地域の活性化につながれば」と旅行商品化の動機を話している。大阪、兵庫、三重の旅行業協同組合が加盟するKTT(近畿・東海旅行業協会)と協力し、京阪神発着の1泊2日のツアーや日帰りバス旅行の設定を予定している。


情報提供:トラベルニュース社