DS模擬問題:ベトナム編

  • 2008年6月23日

問 ハノイの旧市街にある「36通り」は人気の観光スポットの一つだが、その特徴は次のうちどれか

 A 通りごとに職業の名称がつけられた職人の町
 B 通りごとに料理名がつけられた飲食の町
 C 通りごとに芸能の名がつけられたエンターテイメントの町



  ――正解は最下行へ

ココに注目!


▽歴史と文化の見どころ豊富、ハノイ

 総面積32万9241平方メートル、総人口8000万人を超えるベトナムは今、世界で最も勢いのある国の一つ。その首都であるハノイは、1000年の前から都がおかれた古都であり、今では行政や経済の主要機関が集まる中心地だ。しかし、街は近代的な建物のみならず、タンロン王朝時代の遺跡や植民地時代を感じさせるフランス風建築様式の建物が残り、ノスタルジックな印象を感じるだろう。観光素材も、こうした街自体を楽しめる旧市街の散策や博物館、ショッピングなど文化的な要素が多い。さらに周辺の街や村を組み込めば、ハノイを拠点に多様な観光スタイルが可能だ。



▽街歩きにおすすめ、旧市街の36通り

 ハノイには、建国の父・ホー・チ・ミンの家や廟のほか、タンロン城跡地、文廟、ハノイ大教会など、ベトナムが辿ってきた歴史と文化を実感できる観光スポットがある。なかでも、19世紀末から20世紀初頭のベトナムの代表的な建築様式が見られる場所が、ホアンキエム湖の北方あたりに広がる旧市街。細く入り組んだ細い路地に古い家並みが続き、そのなかに寺や神殿、教会などが点在する。特に人気なのは「36通り」。通りごとに「判子街」「彫金街」など、職業ごとの店を構えた職人街や、「砂糖街」「エビ街」などの商店など36の職人・職業の集団が作られたのが街のはじまりだ。また、アジアの雑貨が好きな人には、本物のベトナム雑貨を探す、ショッピングの場所としても楽しめる。



▽水上人形劇とホアンキム湖

・ ベトナムの伝統芸能、水上人形劇。1000年前から収穫を祝う行事として、田園で行なわれていた大衆芸能で、ハノイ周辺がその発祥地だとされている。本場のハノイではホアンキエム湖のそばに「水上人形劇場」があり、国立人形劇団による劇が楽しめる。民俗音楽にあわせ、水の中で操っているとは思えない軽快な動きを見せる人形たち。言葉が分からなくても、その技術と水上人形劇というユニークな趣向で十分に見ごたえがある。ちなみに、ホアンキエム湖の東と西、南側はフランス植民地時代を色濃く残すエリア。西欧風の建物が残る、コロニアルな雰囲気だ。また、湖自体は庶民の憩いの場所となっており、散歩を楽しむ人、朝食、昼食を楽しむ人、夕方には夕涼みに多くの人々が集う。36通りを含め、ホアンキエム湖周辺では、ハノイの庶民の暮らしぶりに触れることができるだろう。



▽ハノイから足を伸ばして

・ ハノイを拠点に、郊外に足を伸ばせばさらに多様な観光ができる。たとえば、周辺にある伝統工芸の村。ベトナムの特産品の陶器として有名なバチャン焼で有名なバチャン村も、ハノイから南へ12キロほどの距離にある。白地に朱や青で描かれた素朴な風合いが人気で、ハノイから日帰りツアーもでている。そのほか、ハノイから北へ16キロほどのドンキーは伝統的な木彫りの村、南西へ8キロほどのバンフックはシルクの村としても有名。

 さらに車で3時間半ほど北部へ行けば、その景観で「海の桂林」ともいわれるハロン湾があり、南へ120キロほど行けは「陸のハロン」といわれる景勝地、タムコックがある。また、列車で10時間ほどの距離に少数民族が住む高原地サパがある。サパの周辺には山岳民族の村が点在しており、ハノイを拠点に、ハノイでの文化や歴史、ハロン湾などの自然、サパ周辺の少数民族などを組み込む周遊旅行で、ベトナム旅行の幅が広がりそうだ。






正解 A