プリンスホテル、2010年までに訪日外国人客100万人をめざす−昨年は70万人が利用

  • 2008年6月24日
 プリンスホテルはシティとリゾートでの展開を強みに、2010年までに訪日外国人客1000万人をめざす「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の10%にあたる100万人を、2010年までの訪日外国人客目標人数に設定した。昨年度は前年比12%増の70万人が利用しており、地域別に見ると、アジアが約75%で北米が約12%、ヨーロッパが10%という。アジアの中でも韓国が約19%と最も多く、台湾、香港が約17%で、今後も伸び率の高い中国、韓国、香港、台湾を重視する。

 訪日外国人客は首都圏のホテルを利用する場合が多く、訪日外国人客の中で最も利用が多いのはサンシャインプリンスホテルで、都心へのアクセスの良さと料金的に団体が利用しやすいことが人気だという。そこで、プリンスホテルではリゾートへの送客を促進するため、苗場ライナーといった西武グループのバスを利用し、品川から池袋を通り苗場へ向かう交通手段を提供。また、ウェブサイトの多言語化、SEO対策などのほか、万座プリンスホテルと大磯プリンスホテルでは、訪日外国人客を対象としたテストマーケティングを実施中だ。これは、今年6月から来年3月まで展開するもので、万座プリンスホテルでは8月、約15社の国内ランドオペレーターを対象にFAMを予定しているほか、パンフレットやファクトシートの多言語化を促進する。全国的には、温泉、ゴルフ、スキーを商品としてターゲットをそれぞれ中国、韓国、香港に絞り込んだPRを図る。訪日外国人客にはまだよく知られていないホテルでマーケティングを展開することで、「既存のコンテンツ以外の新たな企画を提案し、さらに全国のプリンスホテルで活かすことができる」(プリンスホテル広報宣伝チーム)と期待を寄せている。