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プリンスホテル、「今がビジネスチャンス」、個人客の集客を強化

  • 2008年6月20日
 プリンスホテルは今後、個人客の集客に向けた施策を強化する。取締役上席執行役員マーケティング担当の石浜一洋氏は6月19日の記者説明会で、「現在は国内旅行は頭打ち」としながら、VJCの訪日外客数1000万人の目標や観光庁の設立、「産業観光」や「ヘルスツーリズム」などのニューツーリズムの誕生などを列挙し「(今は)ビジネスチャンス」と、取り組む意義を強調。「旅行スタイルは団体から個人にトレンドが流れている」と指摘し、個人市場の拡大に努める考えだ。昨年度の個人客は全体の約24%で、今年度は27%、来年度は30%にシェア拡大をめざす。

 その方法として、個人客の約70%程度がウェブサイト経由の予約であることから、利便性向上を目的に大幅にリニューアルを実施。新規顧客の拡大をはかる。また、リピーター化につなげるため、プリンスホテルや西武鉄道など約130の事業所で利用可能な会員カード「SEIBUプリンスカード」の登録誘致や利用促進をおこない、顧客の趣味、趣向をデータベースで管理し、サービスを強化、特典開発で活用することも計画している。

 リニューアルしたウェブサイトは「プリンスSmileネット」の愛称をつけ、「泊まる」「食べる」「遊ぶ」のカテゴリーの中でもニーズに合わせてさらにわかりやすく紹介、プリンスホテルの強みである商品ラインアップの多さを全面に打ち出した。ウェブサイトを通じた売上高は、昨年が83億円であったが、今年は85億円、来年は100億円をめざす。


▽08年の夏のテーマは「旅育」と「連泊」

 個人向け宿泊プランとして、今年の夏商品は、家族や子供の体験旅行による文化、教養力を高め、オプションの充実をはかり連泊を促進するプランを提案する。これは、日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ)の推進する「旅育」や、観光立国推進基本計画で掲げられた日本人平均宿泊数を4泊にする目標にあわせた「連泊、滞在促進」をテーマにしており、プリンスホテルの資源を活かしてプランの充実をはかった。例えば、子供を対象にライフガードの仕事を体験し、人命救助や監視方法を学ぶ大磯プリンスホテルの宿泊者限定のプランのほか、軽井沢プリンスホテルでは浅間山の麓トレッキングやツリークライミングなど、自然体験を用意して連泊を促すプログラムを提供する。