公取委が立入検査−国際航空貨物運送に係る運賃、燃油サーチャージ関連で

  • 2008年4月18日
 航空貨物運送協会(JAFA)は4月16日に、国際航空貨物利用運送に係る運賃、料金に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会(公取委)の立入検査を受けたことを明らかにした。日本通運や日新、近鉄エクスプレスなど、フォワーダー13社にも、立入検査がされている。

 立入検査は「国際航空貨物利用運送事業者及びこれらの団体に対する件」(国際航空貨物利用運送に係わる運賃、料金を共同して決定している疑い)に関するもの。JAFAでは、その理由等にて「詳細は不明」と述べている。該当のフォワーダーによると、16日の検査では聞き取り調査や必要書類の収集で終了。精査後、各社に連絡が来ることになっているという。詳細は「分からない」としながらも、調査状況を見ると「運賃決定が各社横並び、という疑いではないか」とみている。例えば燃油サーチャージについて「航空会社の通知書を持って荷主に説明をすることが、各社同様の行為とみなされているのかもしれない」との考えだ。また、各航空会社の燃油サーチャージの値段に多少の差があることを利用した運賃設定をしているのでは、との見方もあるようだ。ただし、詳細は公取委の報告で明らかになる。

 なお、フォワーダーの運送形態には、航空会社の代理店としての業務と、利用運送人として航空輸送と陸上の配送や通関などをあわせた混載(パッケージ)があり、フォワーダーへの検査ということでパッケージ分野に関する部分を問題とした可能性がある。