DS模擬問題:アイルランド編

  • 2008年3月31日

問 エコツーリズム先進国といえば北欧諸国が有名だが、アイルランドでもエコツーリズム指定地区を設定し、注目されている。その指定地区の名前は次のどれか

 A グリーングリーン
 B グリーンボックス
 C グリーンエコ
 D グリーンシャムロック


  ――正解は最下行へ

ココに注目!


▽一年中、緑の大地。エコツーリズムに適した場所

 アイルランドは「エメラルドの島」の愛称どおり、緑豊かな国。国土の8割を占めるといわれる青々とした牧草地がパッチワークのように広がり、その牧歌的な美しさが魅力の一つとなっている。そんなアイルランドではエコツーリズム指定地区「グリーンボックス」を設け、取り組みを開始している。環境問題への関心が強まり、新たな旅行形態としてエコツーリズムが台頭しつつあるなか、日本でもエコツーリズムのデスティネーションとしての認知が高まることが期待される。

 グリーンボックスは北西部のウェスト・キャノバン、ノース・スライゴー、サウス・ドネゴール、北西モナハン、ファーマナ、レイトリムの6地方にまたがる地域。ここは今まで、あまり開発の手が入らなかった地域で、それだけにアイルランドらしい自然に触れられるのが特徴だ。エリア内ではトレッキングや湖でのフィッシングやカヌー、川くだりなど、アウトドアで自然を楽しむ各種アクティビティを提供している。
 ・グリーンボックス http://www.greenbox.ie


▽自然の豊かさだけでなく、本当のエコツーリズムを追求

 エコツーリズムは単に自然を鑑賞したり、アクティビティを楽しむだけの旅行ではなく、一種の定義がある。それは環境への影響を抑えた持続可能な観光内容であり、地域密着型でその土地の風土を感じられるプログラムであること、旅行を通じて環境保護の意識を高める教育的な意味合いを含み、心や精神を活性化させるアクティビティがあることなどだ。グリーンボックスで提供するのは、これらの定義を満たしたアクティビティや宿泊施設だ。

 特に宿泊施設では、環境対策の基準を満たした施設に付与する欧州連合による認定マーク「EUフラワーズ」を積極的に取り入れている。エリア内にはロッジから歴史的建造物を改築した豪華ホテルまで各種カテゴリーの施設があり、例えば、古い邸宅を利用した「オールド・レクトリー」やマナーハウス的な雰囲気が魅力の「Ard Na Breatha」、典型的なB&Bの「Clancys of Glenfarne」などは、一般的な旅行者にもおすすめ。また、もっとエコに浸りたい人には、共同宿泊に自炊用キッチン、汲み取り式のエコトイレなどが設けられたエコロッジ「ガイレアム・エコロッジ」もある。
 ・オールド・レクトリー http://www.theoldrectoryireland.com
 ・Clancys of Glenfarne http:// www.clancysofglenfarne.com
 ・Ard Na Breatha http:// www.ardnabreatha.com
 ・ガイレアム・エコロッジ http://www.gyreum.com


▽オーガニック素材とその土地ならではの無農薬野菜メニュー

 エリア内の「オーガニックセンター」は、無農薬での栽培法の伝授やオーガニック素材や野菜などその土地のプロダクトを一般に展示するための非営利施設。屋根の上にも芝生が植えられており、見た目からエコを感じられる印象的な建物だ。敷地内には果物や野菜が栽培されており、ガイドがその農法などを説明する。特に、リンゴ園には多様な種類のリンゴが植えられ、中には世界中でこのセンターでしか栽培されていない種類もあるという。

 このほか、センター内ではオーガニックのチョコレー
トやお菓子、環境汚染を防ぐ潜在などが販売されてい
るほか、無農薬野菜を中心としたメニューをそろえる
カフェも併設。料理教室も開催されている。
 ・オーガニックセンター http://www.theorganiccentre.ie

▽関連情報
アイルランド、「グリーン・ボックス」がツーリズム・フォー・トゥモロー賞候補に(2007/02/17)





正解 B