Marriott Bonvoy

TA、MICE・教育旅行で「安全のニーズ高い」−優位性をアピール

  • 2008年2月21日
 オーストラリア政府観光局(TA)は2月20日、インセンティブや団体旅行、修学旅行をテーマにワークショップとセミナーを開催、治安の良さや少ない時差、温暖な気候、世界遺産をはじめとする大自然などを提案材料として、送客を促した。特に治安面では、TAシニアマーケティング・エグゼクティブの雨宮秀行氏が「この数年、安全のニーズが高まっている」と指摘、実際に欧米などから訪問地の変更があるとし、優位性をアピール。また、9.11やSARSの影響から日本人訪問者数が前年割れをした際にも他と比べ回復がはやく、修学旅行では「オーガナイザー、学校、父兄の理解を得やすい」と強調する。

 インセンティブでは、主要都市にコンベンションセンターが建ち、インフラが整備され、クルーズ客船の貸し切り、熱帯雨林にテントを建てたパーティーなど「融通がきく」ことがメリットという。移動手段はハーレー・ダビッドソンを100台手配したケースや、汽車の貸し切りなどの事例がある。さらに、「チームビルディング」のプラン例として、シドニー湾でのクルーズヨットを使ったレース、ビーチでの綱引きやバケツリレー、バレーボールなどを紹介。修学旅行は、現地校との交流やファームステイ、世界遺産のなかでの自然学習やエコ学習などを提案、各種のプログラムを提供できるという。

 こうしたMICE関連の手配で共通する注意点は、動物との触れ合いをプログラムに組み込む場合、州やテーマパークごとに規制の基準が異なっていること。また、修学旅行で、検疫の申告書を事前に作成している場合、家族が渡航前の生徒に黙って日本食を荷物に入れ、申告書で「食物はない」とした場合、同行者全員の荷物が検査されることなど、改めて注意を促した。