スタークルーズ、市場拡大の波を捉え100%増めざす−業界との関係重要視

  • 2008年1月28日
 スタークルーズは2008年、クルーズ需要の拡大の流れを捉え、取扱人数で前年比100%増の2万人弱を目指す。1月25日に開催した業界向けセミナーで、スタークルーズ・セールス&マーケティング担当副社長のマイケル・ゴー氏は、「団塊世代やハネムーンを含め、全ての顧客層の取り込む」と方針を示し、「日本は重要市場。最低でも50%増は達成したい」と語る。また、日本オフィス営業部長の荒木辰道氏も、「消費者向け、業界向けともにセミナーの参加者も増えており、クルーズの注目は高まっている。取扱人数も07年は100%増、06年も40%増」とした上で、「年間1730万人の出国者のうちクルーズの参加者は18万人と1%未満。今後パイは必ず大きくなる」と期待を示した。

 プロモーションは、団塊、ハネムーン、MICE、教育旅行、母娘、OLなど、あらゆる層を対象とする。例えばMICE向けには、無料キャビンの提供や会議室の利用をつけるプロモーションを展開。団塊向けには、参加者2人の年齢の合計が100歳以上の場合に、1人分を無料にするキャンペーンも実施中だ。また、「アジアのクルーズ会社として、アジア圏の需要をしっかり把握している」点を訴えていく。例えば、日本食を初めとするレストランも充実しているという。

 このほか、業界と消費者双方に対してセミナーを継続し、メディア露出なども検討中だ。消費者セミナーでは、出席者の60%から70%がクルーズに初参加で、「こうした活動が市場の拡大に結びつく。クルーズ市場の拡大は、新しい旅行需要として2000万人達成の一助にもなる」(荒木氏)という認識。また、業界についてゴー氏は、「ウェブ直販も予定しているが、若年層が主なターゲット。消費者に直接会ってニーズを把握できる業界との関係は最重要」と語り、また「シニアなど、旅行会社のスタッフと話をしながら決めたい層は必ず残る」と、関係の維持・強化を強調した。

 なお、2008年は、総トン数7万6800トンで定員1960名のスーパースター・ヴァーゴが香港を拠点にクルーズを運航するほか、総トン数5万1039トン、定員1529名のスーパースター・アクエリアスがシンガポールを拠点に運航する。スーパースター・ヴァーゴは、海南島や世界遺産であるベトナムのハロン湾などを訪れるコースを設定した。