KNT再編(1)−コンセプトは「挑戦」「自信」と「自立」、伊藤常務
近畿日本ツーリスト(KNT)常務取締役の伊藤淑雄氏は9月6日、先ごろ明らかにしたKNT本体を含むグループの事業再編について語った。この数年について「旅行市場が右肩上がりではないが、単月ベースでは前年を割り込むこともあり、売上が拡大せず、成長していない」と再編にいたる大きな背景を説明(下の営業収益、営業利益のグラフ参照)。「インターネットや異業種の参入など市場の変化に対応してきたが、改めて振り返り、全てに手を入れ事業を作り直す」と、今回の方針を振り返った。また、「本社は現場に過保護であった」ともコメントし、現場が「挑戦、自信を持って、自立していく」がコンセプトであることから、新体制により事業別の責任体制を明確にしていく狙いがあるようだ。
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今回の再編の大きなポイントは、6つの地域営業本部カンパニーの再編と店頭販売の新会社設立。このうち現在の各営業本部は、店頭個人旅行販売、一般団体と教育旅行を扱う団体旅行販売、そして提携販売の大きく3つの役割がある。再編ではこの3つの柱をそれぞれ一事業として扱い、店頭販売については、KNT本体とKNTグループのツーリストサービスを統合し新会社とするほか、団体旅行事業、提携販売事業をそれぞれ独立した組織とする。これにより、イベント・コンベンション・コングレス事業、国際旅行事業、eビジネス事業とあわせ、6つの専門特化した組織となる。
それぞれの6つの事業の今後の見通しについて伊藤氏は、「団体が(新体制移行後の)2年から3年ぐらいは引っ張る。ECCはオリンピック、ワールドカップサッカーなどでこぼこはあるが、各種のイベント次第。3年後に、大きな伸びは国際旅行」とし、eビジネスについては、楽天トラベルをはじめとするネット専業とは異なり「旅行会社のサイトとして寄与してくる」と、各事業の中期的な動向のイメージを明らかにした。
また、自立をコンセプトとしていることから、6つの専門特化した事業について、今後の分社化の可能性について問われると、「現在は、昔からやっている事業別に切り分けることが先決」とし、現時点で将来の分社化の可能性を否定しなかったが、「選択肢のひとつ」とだけ述べ、数年先にも改めてさまざまな選択肢を勘案した事業再編の可能性も示唆した。
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それぞれの6つの事業の今後の見通しについて伊藤氏は、「団体が(新体制移行後の)2年から3年ぐらいは引っ張る。ECCはオリンピック、ワールドカップサッカーなどでこぼこはあるが、各種のイベント次第。3年後に、大きな伸びは国際旅行」とし、eビジネスについては、楽天トラベルをはじめとするネット専業とは異なり「旅行会社のサイトとして寄与してくる」と、各事業の中期的な動向のイメージを明らかにした。
また、自立をコンセプトとしていることから、6つの専門特化した事業について、今後の分社化の可能性について問われると、「現在は、昔からやっている事業別に切り分けることが先決」とし、現時点で将来の分社化の可能性を否定しなかったが、「選択肢のひとつ」とだけ述べ、数年先にも改めてさまざまな選択肢を勘案した事業再編の可能性も示唆した。
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