フォーシーズンズ、スパは「必須」と認識、高品質性と安心感を全面に打ち出す

  • 2007年8月9日
 フォーシーズンズ・ホテル・アンド・リゾートは8月8日、高級ホテルにスパが必須のファクターとなっている、との認識から、今後は傘下ホテルにおけるスパの「高品質性」と「安心感」を全面に打ち出す方針を示した。フォーシーズンズ・ホテル日本地区統括部長の小林宏明氏は、「フォーシーズンズ・ホテルは、建物や内装などのハード面は現地の雰囲気を表すつくりで、それぞれ趣を異にしている。スパのトリートメントも、各プロパティで独自の内容を提供しているが、共通するのは、スタンダードの高さ。高品質が維持され、安心感につながる」という。例えば、フォーシーズンズ・リゾート・モルディブ・アット・クダフラでは、スパ専用の小島で本格的なアーユルヴェーダの考えに基づいたトリートメントを提供しており、「小舟に乗って小島に移動する、そこから癒しは始まっている」という。その上でアーユルヴェーダの医師が、体質を構成するという火や水、風などの要素を診断した後にふさわしいトリートメントを決定するほか、英文で診断書を作成し、体質にあった生活方法を指南している。

 小林氏は、「現在、各ホテルチェーンともスパに力を入れ、日本でスパ専門誌が発行されるなど、スパは『必須』」と市場のトレンドについて認識を示す。フォーシーズンズ独自調査では、ビジネス目的の宿泊客の62%、レジャー目的では90%がスパを利用しているという。大手ホールセラーの高額商品に組み込まれることも多く、「日本マーケットでは、何らかの形で旅行会社が関わるケースが少なくとも60%」という現況を説明。プロモーション方法としては、「スパを訴求する場合、メディアがやはり強い」とし、継続的にメディア露出を図る考え。

 ホテルに到着してからトリートメントを希望するようなFITも多いが、予約状況により滞在中に施術を受けられない場合もあり、「ぜひ事前に予約を取り、訪れて頂くようにお勧め頂きたい」と旅行会社に販売する上でのワンポイントアドバイスを提案している。