オリエント・エクスプレス、仏・カルカッソンヌと露・サンクト2軒が来日−日本市場に期待

  • 2007年5月25日
 オリエント・エクスプレス・ホテルズ社のフランス・カルカッソンヌのオテル・デュ・ラ・シテ総支配人のジャック・ハンバーガー氏、ロシア・サンクト・ペテルブルグのグランド・ホテル・ヨーロッパのセールス・エグゼクティブのアンナ・ペトレンコ氏が来日、現況や今後について語った。

 ハンバーガー氏によると現在、オテル・デュ・ラ・シテの2006年の日本人シェアは約7.5%から8%ほど。2004年は2%ほどであったことから、このところ日本人の利用が高まっているという。特に、フランスではエッフェル塔、モン・サン・ミッシェルに並ぶ観光地で、世界遺産でもあるカルカッソンヌはパッケージツアーやFITとも、日本人訪問者は増えているという。ハンバーガーしは日本からの宿泊増加について期待を示しており、9%から10%程度を期待しているという。増加は特に冬の時期を狙っており、「航空運賃が低廉化する。この時期に、宿泊ナイト数を増やしていくことも重要だ」と語る。

 こうしたシェアの増加、特に泊数の増加に向け、オペレーターなどにも積極的な提案をしていく。例えば、ホテルが企画するエクスカーションで、運河でボートを楽しむものをはじめ、近郊の歴史ある町の訪問やエアバス工場の訪問といった特殊なツアーまで幅広くそろえることができ、「歴史、文化、目的性の高いツアーなど着実に提案をしていきたい」という。


 また、グランド・ホテル・ヨーロッパのペトレンコ氏によると、日本人の利用は年間、約2500ナイトほど。大企業の社長クラスなどVIPの利用もあるが、大半は観光客の需要であるという。主に添乗員同行のパッケージツアーでの宿泊が多く、年齢層の高い人たちの利用が多い。今後は、5月から9月の夏の時期に加え、冬のシーズンもマイナス5度から5度程度の気温であることから、日本人の持つイメージほど「寒くない」ことをアピールし、冬の季節の訪問者を増やしたい考え。

 ホテルでは、毎週金曜日の夜9時から、「チャイコフスキーナイト」と称した約1時間のオーケストラの生演奏を実施しており、これに加えてジャズの演奏などもあえい、ホテル独自のプログラムを売りにセールスにつなげたい考えだ。