トロピカル・ノース・クイーンズランド、教育旅行の需要拡大図る

  • 2006年10月17日
 オーストラリアのケアンズとその周辺地域を管轄するトロピカル・ノース・クイーンズランド観光局(TTNQ)は同地域への教育旅行目的の旅行増加に取り組む。2005年の修学旅行目的で訪れたオーストラリアへの日本人訪問者数は約3万人。このうち40%から50%がケアンズへ訪れている。TTNQ・CEOのロバート・ジェイソン氏は、「長年、教育旅行市場に力を入れてきた成果であり、大変喜ばしい」と評価。2ヶ所のユネスコ世界自然遺産が教育旅行のデスティネーションとして高く注目されており、引き続きこの2ヶ所の世界遺産のアピールしていく方針。加えて、語学研修やホーム・ビジットなどの体験型プログラムの増加を促し、同州へ訪れる日本人学生の訪問者数の増加につなげる。また、旅行会社の教育旅行担当者に向けては研修ツアーを促進し、ゲートウェイ・シティーとしての魅力やアクティビティーの豊富さなどを継続してアピールしていく。

 ただし、問題認識としては日本/オーストラリア間の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)。現在は片道1万3600円となっており、これについてジェイソン氏は「旅行の予算額が決められている教育旅行にとって、この燃油サーチャージの高騰にはがっかりしている。しかし、ケアンズには教育旅行に最適な観光素材が揃っており、他のデスティネーションに負けない魅力がある」と強調し、旅程のアレンジや積極的なマーケティング活動を通して、現在の好調さを維持したいと、意欲を示している。

 TTNQはこのほど、「クイーンズランド・オン・ステージ・アジア」をケアンズで開催。現地のサプライヤーが52名参加したほか、アジアからは88名、そのうち日本からは18名が参加し、活発な商談を行った。クイーンズランド州観光大臣のマーガレット・キーチ氏は、「今後も州の観光をより活性化させるために、政府としてこの商談会を全力でサポートし、年々拡大していきたい」と語り、この商談会の重要性を訴えた。