ドイツ・シュタイゲンベルガー、フランクフルターホフが改装を終え、新市場に期待

  • 2006年9月29日
 今年で創立130年を迎えるドイツのシュタイゲンベルガーホテルズの旗艦ホテル「シュタイゲンベルガー・フランクフルターホフ」の総支配人、ゲルハルトE.ミトロビッツ氏とシニアセールスマネージャーの三浦淳子氏が来日、6月に終了した改装で一新した施設を紹介した。

 フランクフルターホフの改装は約800万ユーロ(約12億円)を投資し、客室、レストラン、ホテルのエントランス、テラスを改装。新たに「スタジオ・スイート」と呼ばれる全室バルコニー付で高い天井を特徴とするスイート・タイプの客室、専用のサウナと暖炉などを備える「スカイ・ライン」スイートを新設した。改装の主な目的は、ドイツで開催されたワールドカップに合わせたもので、同時にフランクフルトで激しさを増す外資系ホテルとの競争に備えたもの。ミトロビッツ氏は、「ドイツ国内200軒のホテルで、2年連続で最も高い収益性を維持している。ロケーションの良さや、レストランの豊富さなどハード面の魅力は高い」と語り、今後もこうした施設面での充実が集客にも好影響をもたらすとの考え。さらに、「スタッフが提供する最高のサービスを無くして、顧客満足は実現できない」として、約20名の従業員の増員により、質の高いサービスの実現に向けて継続的に取り組む姿勢も示した。

 フランクフルターホフは現在、海外からの宿泊客のシェアは約73%。このうち日本からの宿泊客のシェアは約8%だ。ミトロビッツ氏は日本はイギリス、アメリカに続く、第3位の重要なマーケットとして、引き続き日本市場からの利用者の増加に向け、前向きな考え。
 ただし、今年の平均稼働率は前年から3%ポイント増の70%を推移しており、このうち約8割がビジネス目的の滞在。今後はレジャー目的の滞在にも焦点を向け、「50歳以上のビジネス目的の宿泊者は、レジャー目的として再度滞在していただける可能性がある」とも語り、日本市場では特に団塊世代の退職を機に宿泊需要が伸びることにも期待を示した。