フォーシーズンズ、インセンティブ好調、団塊世代獲得に注力、日韓市場の拡大図る

  • 2006年8月10日
 フォーシーズンズ・ホテル・アンド・リゾート日本地区統括部長の小林宏明氏は、団塊世代の大量退職を目前に控え、「この(団塊世代)中に、確実にフォーシーズンズのターゲットとなるお客様がいらっしゃる」と語り、日本人向けのサービスの充実を継続して進めるなど、この世代獲得に向けて積極的に取り組む方針だ。日本人向けサービスについては、日本人需要の高いホテルを中心に日本人スタッフの常駐、スリッパや和食の提供をしており、引き続きサービス向上に努める。

 また、小林氏は、「景気が良いことから、企業のインセンティブ需要が好調」と語り、特にシンガポール、香港、上海で顕著だという。香港はオープン後、まもなく1年を迎えるが、オープン当初の予想を上回り日本マーケットが好調で、ターゲット目標を達成。そのほか、上海は昨年の反日デモの反動もあり堅調な伸びを示し、業務渡航、インセンティブ、レジャーのそれぞれが好調だという。

 フォーシーズンズは7日から9日まで、東京、大阪、名古屋でワークショップを開催したが、今年から韓国のソウルでもワークショップを実施。韓国マーケットは近年急成長をとげ、これを受けてフォーシーズンズ日本オフィスは昨年から韓国も管轄している。この韓国の勢いが今後、アロットメントの問題などで日本の旅行業界におよぶ影響について、小林氏は、「韓国マーケットはハイエンドのFITが多いことから、日本の旅行会社のコンペティターにはならないだろう」とコメントしている。

 なお、本日、本社から社長が来日し、定例の総支配人会議を開く予定だ。