2月の日本人出国者数、3ヶ月ぶりに増加、2.0%増の140.2万人

  • 2006年3月27日
 2月の日本人出国者数は前年比2.0%増の140万2000人となり、3ヶ月振りに前年増となった(JNTO推計値)。JNTOでは中国、韓国は依然低迷と分析しているが、韓国は韓国観光公社(KNTO)の発表によると11.2%減の17万7561人と停滞しているが、中国については中国国家観光局の発表では4.96%増としている。中国への訪問者数は29万6000人程度となり、これまで反日デモの尾を引いて動きが鈍かった中国への観光客の出足が戻ると、出国者数のボリュームとして大きいだけに、今後は出国者全体としても増加基調に転じるものとも考えられる。観光旅行の動向としては、3月については学生層をけん引役とした卒業旅行、その後のゴールデンウィークの予約も強いという旅行会社の声も合わせると、出国者数は堅調に推移しそうな情勢となってきた。

 また、訪日外国人旅客については1.1%増の52万5000人と2月単月での過去最高を記録した。今年は旧正月が1月29日と昨年の2月9日とズレが生じたものの、減少には至らず、中国、香港、台湾、韓国、ベトナム、シンガポールなどの地域での連続休暇が好を奏した。さらに、毎年2月初旬に開催される「さっぽろ雪祭り」も旧正月の休暇時期と重なり、アジア地域の訪問者の増加要因となった。