商船三井客船・日野社長、クルーズ市場の拡大に好展望を描く

  • 2006年1月19日
 商船三井客船(MOPAS)代表取締役社長の日野乾太郎氏は、都内で開催した商品説明会での挨拶の冒頭、官民で現在16万人のクルーズ人口を2010年までに50万人に伸ばす計画に言及、底辺拡大への見通しを示した。

 旅行市場全体としても、2007年以降に団塊世代が市場に本格的に台頭することが予想され、動向が注目されるところ。これについて日野氏は、「新しい物が好きで、横に流されやすく、海外旅行の経験が豊富な団塊世代の特徴はクルーズにとって好材料だろう」と分析。「1億円超の純金融資産所有者が80万世帯と言われ、株で資産を増やす『新富裕層』は今後も増える。お金の使い道の一つにクルーズを打ち出したい」とクルーズに取り込む消費層を具体的に示す。また、「日本人のクルーズ人口は、旅行需要の1%ほど。現在、欧米やアメリカでは約15%を占めている。日本も条件が整えば、大いに発展する」と今後のクルーズ市場の明るい展望を描いた。
 また、MOPASが目指す試みで、「定評のあるMOPASのサービス、食事に磨きをかけ、将来、新客船、客船整備に投資できるよう、取り組みたい」と団塊世代を意識した施設の拡充についても言及した。