JTB、ツアー参加者591人分の個人情報紛失、全支店に管理を再度徹底

  • 2005年9月30日
 ジェイティービーは9月30日、団体旅行埼玉支店の社員による個人情報紛失事故が発生したと発表した。これは9月28日、国内の1泊2日の添乗を終えて帰宅する社員が、東武登場線のみずほ台駅で下車した際に紛失したもの。社員は当時、荷物を4つ抱えており、網棚に置いたショルダーバッグを置き忘れ、警察署に紛失届けを提出したものの、発見には至っていない。このバッグの中には添乗後のツアー客、および10月2日、8日、17日に出発する合計4ツアー分の参加者591人分の個人情報がUSBメモリーに入っていた。二次的な被害については現在のところ、報告は無いという。既に、団体埼玉支店の社員らが該当するツアー客の7割から8割を訪問、経緯を説明した(9月30日時点)。
 JTBとしては、今回で2回目の個人情報紛失となることから、再度、社長名で個人情報管理の再徹底を全支店に指示。さらに、本日の朝礼において徹底を図るという。対策としては個人情報をファイル化する際にはパスワードを設定し、保護することを再度、徹底する。

 添乗業務において、顧客名簿を参照することは仕事の一環として必須の要件であるが、個人情報保護法が施行され、社会的にも関心が高まっている。JTBでは前回の教訓として、個人情報の持出し記録を取っている。しかし、今回の様に添乗後、あるいは添乗中の紛失という危険性が常にあり、各自で実務的にも個人情報の持出しについての適宜を点検するとともに、運用についても配慮しなければならない。