観光活性化フォーラム
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P&O、来年2月からシンガポール発着7泊クルーズ、日本発1000名目標

  • 2005年5月29日
 P&Oクルーズ・オーストラリアは来年2月から約半年間、客船パシフィック・スカイでシンガポールを拠点としたクルーズを展開する。このほど来日したトレイ・ヒッキー氏によると、オーストラリア市場で過去3年間に市場開拓に注力、現在では常時3隻を配船するほどに市場が育成しており、シンガポールを拠点とすることでオーストラリアからの集客とアジアでの市場の育成を目論む。こうした展開はカーニバル・コーポレーションの世界戦略の中で展開されているもので、アジア市場の潜在的な需要の掘り起こし、拡大を目指す一環だ。来年2月からはオーストラリアから7割、アジア各国から3割の集客を見込むが、将来的にはアジア単独で集客をめざし、2007年以降の配船にも大きく影響するようだ。

 アジア市場は、日本、台湾、インド、タイ、シンガポール、韓国、香港、フィリピンなど。このうち日本からはアジア全体では1割程度となる1000名の送客が目標だ。日本からの需要としては若年層、ファミリー層をターゲットとしているほか、FIT、間際化する消費者の取り込みも目指す考え。こうした方針から、7泊8日のクルーズ代金は最高額の客室となるスイートBで1345米ドル、海側で745ドル、内側で695ドルと廉価な設定。販路についてもこれまで以上の幅広さを求め、新たに取扱う旅行会社の協力を得たい考えで、インターネット旅行会社での販売についても積極的だ。また、既にある旅行会社からは卒業旅行用に販売が打診されており、新たな市場の開拓が期待される。
 なお、パシフィック・スカイの乗客定員が1550名。コースはシンガポール発着で2コースを設定し、隔週で西と東のコースを巡る。西コースの寄港地はメラカ、クアラルンプール、ランカウイ、プーケット、ペナン、東コースはコ・サムイ、バンコク、クアンタン。船内はウエスタンスタイルのサービスで、料理はインターナショナルで日本食を含む各国の料理を揃える。