アジア・太平洋のアウトバウンドは堅調、日本は上期に980万人出国か

  • 2005年3月8日
 マスターカードはこのほど、アジア太平洋地域の旅行動向調査(マスターカード・インデックスTM)を取りまとめた。これによると、この地域のアウトバウンドについて2005年上半期は好調に推移すると予測。増加率順は中国の33.6%増、日本の19.8%増、インドネシアの18.9%増と日本の海外旅行関係者に限らず、インバウンド関係者にも近隣の地域の海外旅行意欲が高いことからうれしい観測だ。また、2004年の下半期の結果は、各国のインバウンドについてビジネス目的では中国が29%増、香港が18%増、シンガポールと日本が16%増、個人旅行はシンガポールが19%増、タイと香港が18%増、中国が13%増となった。
 このうち、市場別の動向予測において、日本は上半期に980万人の出国者数を予測。このうち、過去12ヶ月以内の海外旅行経験者はライフスタイルとして51%が重要な項目として位置づけている。デスティネーションの人気度としては中国が13%で第1位、次いで韓国が11%、オーストラリアとマレーシアがそれぞれ10%を集める。また、61%が航空会社を利用して12ヶ月以内に旅行すると回答し、利用意欲の高い航空会社は日本航空(JL)を26%が選択、次いで、全日空(NH)が16%、カンタス航空(QF)が11%と続く。旅行目的は「新たな観光地を訪れる」が29%、「土地の季候、風土を楽しむ」が26%、「歴史・文化遺産の訪問」が24%となった。
 また、ビジネス旅行については調査対象の84%が過去12ヶ月にアジア・太平洋内での旅行の経験があると回答。アジア・太平洋内とその他が半々との回答は9%、その他地域が多いとの回答は7%に留まった。デスティネーションは中国が56%、次いでタイが13%となった。また、好みの航空会社はJLが66%、NHが25%、タイ国際航空が7%と続いている。

▽日本インバウンドの訪問意欲は?
 このマスターカード・インデックスでは12の主要地域における旅行調査だが、このうち8ヶ国において、日本インバウンドについて個人、ビジネス旅行で訪問意欲が明らかになっている。このうち、韓国については、最近の日本/韓国間の交流も反映し、個人・ビジネスともにデスティネーションとして第1位を獲得したほか、台湾では個人旅行について50%という数字を記録し、2位の中国の28%、タイの21%、香港の18%を大きく離す結果が出ている。そのほか、新たにビジット・ジャパン・キャンペーンの対象地域に加わるタイなどでも9%と少ないながらも5位と好結果を収めている。なお、日本インバウンドの国別の趣向結果は下記の通り。

▽日本インバウンドの国別訪問意欲の状況
<国/個人の訪問意欲(順位)/ビジネスの訪問意欲(順位)>
オーストラリア/8%(4位タイ)/17%(3位タイ)
中国/(-)(-)/17%(2位タイ)
香港/27%(2位)/(-)(-)
韓国/24%(1位)/28%(1位)
フィリピン/22%(2位タイ)/37%(1位)
シンガポール/20%(5位)/(-)(-)
台湾/50%(1位)/38%(2位)
タイ/9%(5位)/(-)(-)