観光活性化フォーラム
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JOPA、クルーズ客船の消費動向調査、効果は経済的と社会的の2つを重視

  • 2005年2月21日
 日本外航客船協会(JOPA)はこのほど、日本国内での港湾、観光地の経済波及効果、乗船客の意見と要望、港湾の地元住民の認識など、クルーズ客船の総合的な消費動向調査を実施した。調査にあたった財団法人日本交通公社主任研究員の黒須宏志氏はクルーズ船の2つの効果を指摘。経済効果として、ツアー、自由行動、買い物など直接的な船客消費と、地域情報の発信や交流機会の増大など社会的効果を挙げる。このうち船客消費についてはにっぽん丸のゴールデンウィーク日本一周クルーズの4港湾において乗客にアンケート形式で実施。こうした結果から、船客消費は一人1万円から1万5000円程度で乗船客数は400万円から600万円、さらにプラス港費で100万円程度と推計され、1回の入港で600万円から1000万円の直接的な効果が見込まれる。また、これらに加え、寄港地での観光に利用するタクシーやバスの利用、高級お土産なども訴えやすいものと指摘。
 また、社会的効果として、市民活動の場としてボランティア活動、NPO活動など地域づくりの重要性もあると各地港湾からの回答を踏まえて指摘。港湾地としては寄港地の親近感を出す素材として社会的効果を目に見える形とすることが重要とし、手作りの観光情報の作成をするなどを提案した。