エクスペディア、B2B向けAIツール群を発表 旅行販売の自動化と体験強化を支援
エクスペディア・グループは、B2B事業におけるAI機能と旅行流通基盤を強化する新サービス群を発表した。旅行会社や各種パートナー企業が、自社サービス内で旅行販売や旅行体験を構築しやすくすることが狙いで、AIツールキットの提供に加え、レンタカーや保険、陸上交通など周辺領域の拡充も進める。
今回発表したAIツールキットは、APIやインターフェース、エージェントワークフローにエクスペディアの機能を組み込みやすくするもので、今後数カ月以内に一部パートナー向けへ提供を開始する予定だ。中核となる「Intelligent Experience Platform」は、AIコンポーネントを組み合わせることで、各社ブランドに応じた旅行体験の構築を支援する。AIを活用した旅行計画の普及を見据え、導入負荷の軽減と販売機会の拡大を後押しする考えだ。
あわせて、Rapid API向けには販促機能を強化し、パートナーが複数チャネルでマーケティング施策を展開できる「Merchandising API」を導入する。広告事業では、AIを活用した広告ポータルの機能拡張や広告掲載面の拡充も進め、旅行者へのリーチ強化を図る。
サービス領域の拡大では、レンタカーや陸上交通、インシュアテック分野を強化するほか、アイルランドのB2Bプラットフォーム「CarTrawler」の買収契約締結も発表した。オランダのアクティビティ予約プラットフォーム「Tiqets」に続く投資となり、Rapid APIの提供範囲を宿泊から航空、レンタカー、アクティビティ、付帯サービスへ広げる戦略を加速させる。取引完了は2026年後半を見込む。
また、同社はAI活用におけるガバナンス強化にも取り組む。高リスク案件を審査する「Responsible AI Council」を設置しているほか、B2B事業では年間700万件超の問い合わせ対応を実施し、25言語による24時間365日のサポート体制を整備している。AI導入と人的サポートを両立しながら、パートナー企業の販売拡大と運営効率化を支援する方針だ。

