2026年GW、旅行意欲堅調も「短期・近距離・低コスト」志向が主流に
JTBがまとめた2026年ゴールデンウィークの旅行動向によると、総旅行者数は2447万人と前年を上回り、旅行需要は引き続き堅調に推移する見通しとなった。一方で、物価高の影響を受け、国内では近距離・短期間志向、海外では近場アジア中心の選択が顕著となっており、消費行動の選別が進んでいる。
発表したゴールデンウィーク(4月25日~5月7日)の旅行動向によると、総旅行者数は2447万人(前年比101.9%)、総旅行消費額は1兆2876億円(同101.1%)と、いずれも前年を上回る見込み。
国内旅行は2390万人(同101.7%)と微増する一方、平均旅行費用は4万6000円(同97.9%)と減少し、物価高を背景に旅行期間の短期化や費用抑制の傾向が続く。特に自家用車利用が54.6%と最多となり、近距離移動へのシフトが鮮明である。旅行日数では1泊2日が39.9%と大幅に増加し、2泊以上は減少するなど、短期化が進行している。
旅行先についても域内志向が強まり、北海道や九州では域内旅行比率が6割超となるなど、近場需要が拡大している。また旅行目的は「家族と過ごす」「食事」「リラックス」が上位を占め、体験型観光よりも滞在価値や時間消費型へのシフトが見られる。
一方、海外旅行は57.2万人(前年比108.5%)と回復が続き、平均旅行費用も32万9000円(同102.2%)と増加した。国際線の供給回復に加え、連休の取りやすさが後押しとなっている。旅行日数は3~5泊が中心であるが、4泊以上の比率も増加しており、長期化の兆しも見られる。
行先は韓国(25.0%)、台湾(16.3%)を中心にアジアが約8割を占め、近距離志向が強い。一方で、北米や欧州、オセアニアも二桁成長となり、遠距離需要も底堅い結果に。
旅行意向については、「行く」と回答した割合が23.4%と前年より上昇し、特に40~50代で増加が目立つ。ただし「混雑」「費用の高さ」を理由に旅行を控える層も多く、旅行時期をGW前後に分散する動きが顕著となっている。
経済環境面では、実質賃金の改善や消費マインドの持ち直しが見られる一方、物価上昇や国際情勢の不透明感は継続しており、旅行支出については「前年並み」が約半数を占めるなど慎重な姿勢も残る。
総じて2026年GWは、旅行需要自体は回復基調を維持しつつも、消費者は「近場・短期・低コスト」と「行けるときに行く」の二極化した行動を示している。旅行会社にとっては、近距離商品の充実や価格帯の多様化に加え、分散需要への対応が重要となる局面となりそうだ。


