【FAMレポート】建国250周年控える米国、ヒストリックトライアングルを擁するバージニア州へ

 2026年はアメリカ独立宣言が採択されたアメリカ建国の1776年から250周年。独立宣言と憲法の署名の地フィラデルフィアから、最初のアメリカへの入植地であり植民地として栄えたヒストリックトライアングルを擁するバージニア州へ向かった。植民地時代の面影、日本でも人気の「ポカホンタス」の真実の物語など興味深いFAMのレポートをお届けする。

(左から)「アートミュージアム」(ウィリアムズバーグ)、ポカホンタスの肖像画、ポカファンタス銅像(共にジェームズタウン)

アメリカのヒストリックトライアングルを巡る

フィラデルフィア駅に入線してくるアムトラック。プラットフォーム表示が出たらすぐに並んで待つのがコツ。

 フィラデルフィアから最初に向かったのは、バージニア州「ウィリアムズバーグ」。鉄道「アムトラック」(全米鉄道旅客公社)を利用して、約6時間15分である。日本から直接に向かう場合は、直行便のあるワシントンD.C.のワシントンダレス空港からバスや鉄道で3時間半ほどだ。

 アムトラックは、東海岸の風景を見ながらののんびり旅。コーチは自由席で、駅で出発15分前ぐらいに出るプラットフォーム番号を見て並ぶ。2席2列の座席は、飛行機よりゆとりを感じる大きさで座り心地もよい。

ゆとりのある客室。屋内プール、フィットネス、ランドリーも揃う。朝食無料もよい。
「ハンプトンインスイーツ・ウィリアムズバーグ・ヒストリックディストリクト」

 ウィリアムズバーグを拠点とした旅で、宿泊は「ハンプトンインスイーツ・ウィリアムズバーグ・ヒストリックディストリクト」。ヒルトン系列で、ソファも配された客室はゆとりがある。室内プールを備え、朝食は無料提供。セルフランドリー(有料)もあり、ファミリーも利用しやすいホテルだ。

17〜19世紀のさまざまな工芸品がずらり。保存復元の素晴らしさに驚く「アート・ミュージアム・オブ・コロニアル・ウィリアムズバーグ」

 1699年から1779年までバージニア植民地の首都であったウィリアムズバーグ。歴史的な街並みを再現した野外博物館と展示博物館などが組み合わさった「コロニアル・ウィリアムズバーグ」へ。コロニアルな建物が並び当時の衣装で植民地時代の生活を再現する野外博物館が有名だが、今回は、芸品・家具・衣服などの膨大なコレクションでその頃の暮らしぶりがわかる「アート・ミュージアム・オブ・コロニアル・ウィリアムズバーグ」を訪問。フォークアートと工芸品の2つのミュージアムが入る広大なミュージアムはなんと入場料無料だ。

 展示されているのは、17世紀半ば以降にイギリスとアメリカで生産された美しい家具をはじめ、ずらりと並ぶ人の背より高いグランドファーザーズクロックと呼ばれる振り子時計、陶器やガラス器、衣服に武器など。驚くほどのコレクションの多さだが、やはり富裕層向けの装飾的な高級品は目を引いた。

食事とショッピングが楽しめる「コロニアル・ウィリアムズバーグス・マーチャンツ・スクエア」

 歩いて10分かからない距離にある「コロニアル・ウィリアムズバーグス・マーチャンツ・スクエア」は、ショップやレストランが並ぶ商業エリア。パンの種類や中に挟むデリが自由に選べるサンドイッチが人気の「チーズショップ」でランチ。この店は、ハチミツやジャム、調味料などお土産に最適な品も多い。

 周りのショップも洒落た品揃え。アメリカ最古のロースクールという由緒あるウィリアム・アンド・メアリー大学のカレッジショップや建国250周年を意識した商品を揃えるショップもあってショッピングも楽しめる。